澎湖船籍の漁船「大進満88号」が7月2日夜、台湾の西の離島・金門の料羅港、東北東23.7海里(カイリ)の地点で、中国海警局の船に拿捕されました。この知らせを受け、海洋委員会海巡署は船3隻を向かわせ、中国の晋江市の海岸から5.4海里(カイリ)の地点まで追いかけましたが、この時、既に中国が主張する領海内であったことから、衝突が発生するのを避けるため、追跡を中止しました。
海巡署は3日、「大進満88号」は中国が宣言する禁漁期間に中国側が主張する領海範囲内で操業していたと話し、乗船検査の理由について中国側に早急な説明を求めています。
「大進満88号」は2日夜、中国が主張する領海線から2.8海里(カイリ)の地点で操業していた際、2隻の中国海警局の船から乗船検査を受け拿捕されました。海巡署は2日夜8時14分に通報を受け、すぐに100トンの船2隻、35トンの船1隻を急行させました。
海巡署の船は中国海警局の3隻の船に妨害され、既に中国が主張する領海内であったことから、海巡署は放送で「大進満88号」の解放を求めましたが、中国海警局の船も放送で干渉しないよう呼びかけ、同時にさらに4隻の中国海警局の船が集結していたのを発見し、衝突のリスクが高まるのを避けるため追跡を停止。「大進満88号」は中国の圍頭港まで連行されました。
海巡署は3日午前、記者会見を開き、海巡署の謝慶欽・副署長は、「大進満88号」が乗船検査を受けた位置は、中国の晋江市深滬鎮から11.2海里(カイリ)、中国側の領海基線から2.8海里(カイリ)で、中国の領海内に位置している。また、現在中国の禁漁期間である。この後は、対中国政策を担う大陸委員会(陸委会)や農業部漁業署が台湾と中国の両岸ルートを通じて中国側と交渉する。海巡署は中国側にこの件を政治的要素を用いないことを呼びかけるとともに、迅速な理由説明を求め、手順に従って船と乗員の解放を求める」と話しました。
中国は5月1日から8月15日までを禁漁期間としています。
海巡署巡防組の廖雲宏・組長は、「この範囲は緯度から言うと、全て禁漁期間の範囲と被っている。裏を返せば、これは海洋法で定められた領海基線であり、領海よりも領海内(内水面)の管轄権が強くなり、領海が領土とみなされることになる。そのため、昨日、領海の非常に近くで操業しているのが見つかった。たとえ禁漁期間でなくとも、沿岸国が権利を主張すれば、漁船はここで操業するのは実は一定のリスクが存在する」と述べました。
海巡署の統計では、2003年から現在まで、台湾側は3件、17隻の漁船が中国海警局の乗船検査を受け、拿捕されています。3件は全て禁漁期間に発生しており、そのうち11隻は罰金を支払った後、解放され、6隻は現地で交渉後、海巡署によって引き戻されました。
謝慶欽・副署長は、処理の速度が案件の状況によって異なるとし、海巡署は中国に速やかに船と乗員を解放するよう呼びかけています。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)