総統就任から1か月を迎える頼清徳・総統は19日、蕭美琴・副総統、総統府の潘孟安・秘書長、国家安全会議の呉釗燮・秘書長らを伴い記者会見を開きました。
会見では、総統府は「国家気候変動対策委員会」、「全社会防衛強靭性委員会」、「健康台湾推進委員会」の3大委員会を設立すると宣言。今後、四半期ごとに会議を行い、国家発展戦略の策定、産官学そして民間が一体となった対話とともに国際社会との連携を深めるなど、省庁を横断した政府がチーム一丸となり、台湾の未来の発展のために行動していく決意を象徴していると述べました。
頼・総統は、台湾の戦略的位置は、世界で最も往来の多い航空路線上にあり、台湾の要衝の位置は、世界の民主主義陣線の最前線であり、台湾の先進的なサプライチェーンは、次世代の科学技術の発展の鍵となる。、現在の台湾は、すでに世界の台湾となっている。台湾内外で様々な課題に直面しているため、自らがリーダーとして総統府に三大委員会を設立し、招集人を務め、政府と民間の力を凝縮し、国家のため、世界のためにより強力な解決策を提案すると語りました。
頼・総統は、「この3つの委員会は、四半期ごとに会議を行う。有効的なコミュニケーションプラットフォームを立ち上げ、社会のコンセンサスを凝縮するとともに、積極的に行動へと落とし込んでいく。産・官・学・そして研究の力の協力によって、世界の問題に対応したより効果的な対策を行い、台湾の戦略を世界の解決方法にしていくことができる」と話しました。
また、この3つの委員会を推し進める中で、行政院(内閣)の卓榮泰・院長(首相)とも幾度も十分に話し合いを行ってきた。これは政府チームの一体化や省庁間で心を一つにすることの代表というだけでなく、省庁間や分野、公私の枠を超えた協力精神の代表でもあると強調。そして、三大委員会が3つの主要な目標を達成できることを期待している。第1に、社会のコミュニケーションを強化し、あらゆる政党やグループから参加を募る。第2に、カーボンプライシングや「100億新抗がん剤基金」などの政策実施の加速。第3に、「全社会防衛強靭性委員会」を含め、目標を設定するだけでなく、小規模もしくは台本のない演習を進める必要があると述べました。
なお、頼・総統は三大委員会の組織編成についても発表。「国家気候変動対策委員会」は、行政院の鄭麗君・副院長(副首相)、台湾の最高学術機関・中央研究院の廖俊智・院長、電子機器受託製造会社のペガトロン (和碩聯合科技)の童子賢・董事長を副招集人とし、国家目線からの気候ガバナンスで国を越えた協力を進め、2050ネットゼロ転換の目標のためにより完全な戦略と変革を提出するとしています。
また、主要7カ国(G7)のリーダーたちによる「台湾海峡の平和と安定は国際的な安全と繁栄にとって不可欠である」との声明を改めて強調。そして台湾の安全を強化することは、世界の安全、平和、そして繁栄を強化することであるとして、「全社会防衛強靭性委員会」には、蕭美琴・副総統、総統府の潘孟安・秘書長、国家安全会議の呉釗燮・秘書長を副招集人とし、包括的な再編成を進め、国防、国民生活、防災、民主主義の4大強靭性を強化すると語りました。
そして、「健康台湾推進委員会」については、「健康台湾推進連盟」の陳志鴻・招集人、国家生技医療産業策進会の翁啓惠・会長、行政院の陳時中・政務委員(無任所大臣)を副招集人とし、「健康憲章」、「健康台湾深化計画」を進め、アフターコロナ時代のグローバルケアの確立を行うとしています。
なお、頼・総統は過去に第二、第三原子力発電所の稼働延長を提案したことや、フィンランドのオルキルオト原発3号機(OL3)の導入を提言していた童子賢氏を「国家気候変動対策委員会」に招待したことに、与党・民進党は非原子力エネルギー政策が反転する可能性があるのかどうかと言う点について、頼・総統は、三大委員会が3つの目標に到達することを希望しており、その1つである社会対話の強化から、異なる党派の意見を持つ人を参加させるとして、童子賢氏を招待したと説明。台湾中油の「第3、第4天然液化ガス受け入れ基地(略称:三接、四接)」、あるいは将来の原発の運転延長であれ、それは社会的関心事であり、様々な意見や問題があるとし、より良い解決策を見つけるために、この問題をしっかりと議論することをこの委員会のプラットフォームに委ねたいとしました。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)