アメリカの半導体大手、NVIDIA(エヌビディア)が台湾にアジア初となるAI(人工知能)研究開発センターを設置することについて、経済部産業技術司の邱求慧・司長は26日、メディアとのインタビューにて、事実であるとし、その経緯などを語りました。
邱・司長は、エヌビディアが台湾に拠点を設置することについて、経済部の王美花・部長が訪米チームを率いて本社を訪問してから少なくとも一年以上の時間がかかったが多くの困難や障害を乗り越え、決定したと説明。
邱・司長は、創業者の黃仁勳(ジェン・スン・フアン)氏個人の台湾に対する特別な思いだけでなく、台湾のハードウェア、インフラ、人材面は非常に特別である。台湾でAI研究開発センターを設置するのは、彼にお金を渡したわけではなく、彼が望んだことであると語りました。
邱・司長は、台湾の人材の質、台湾の労働規律などを例にあげ、特にプロフェッショナルな人材のレベルは、半導体エコシステムにおいては非常に整っている。台湾の情報通信メーカーも国際競争力を持っている。こうした条件がそろっているからこそ、エヌビディアは台湾に設立したいと考えたのだと述べました。
邱・司長はまた、エヌビディアが台湾に研究開発センターを設立することによって、国際的かつ国家の安全保障が確保されるだけでなく、台湾がこうした国際的な大企業と既に利益共同体を形成していることは、外資系企業の台湾への投資をさらに促すことになる。アメリカの半導体製造装置メーカーのアプライド・マテリアルズ、ラムリサーチ、そしてオランダASMLも台湾での拠点を広げていると指摘しました。
台湾の地政学的リスクに対する海外の懸念について、邱・司長は、外資系企業は台湾への投資にリスクを恐れず非常に勇気をもっている。心配はしていないようだ。多額の費用を投じている彼らから台湾への確信が見て取れる。我々は自信を持つべきであると自身の考えを示しました。
エヌビディアの台湾進出計画は2021年に始まったとされています。経済部技術局が承認したエヌビディアのAI研究開発センター計画は、総経費はおよそ243億台湾元(約1200億円)。そのうち経済部の補助金は67億元(約320億円)、エヌビディアは176 億元(約860億円)となっており、1,000 人の人材が雇用されるほか、国内の大学と協力して人材を育成していくということです。
(編集:岩口敬子/中野理絵/本村大資)