中国船籍の船舶が14日、境界線を越えて操業し、台湾の離島・金門の海巡署の巡視船に追いかけられ中国の漁業者二人が死亡した事故となりました。それを受け、中国海警局は18日、金門とアモイ海域における取り締まりの常態化を発表し、19日に金門の観光船に30分乗船検査を行い、乗客の不安を引き起こしました。金門アモイ海域における緊張の高まりが懸念されています。
行政院(内閣)の陳建仁・院長(首相)は20日、立法院で施政報告を行い、答弁に立った際、この問題に触れ、台湾海峡両岸条例に基づければ、金門とアモイの海域について制限と規範がある。国防部は1992年からこれらの海域を設定した。双方はいずれも区域内で関連の取り締まりなどを行っていると指摘、今後もこの方針を継続していくと述べました。
陳建仁・行政院長は、「これは合意に達したことだ。双方はそれに基づいて区域内で法の執行を行っている。今後もこの海域の保護を続ける。この海域の安全と漁業者の権益確保に努める」と強調しました。
しかし、陳・行政院長も、いわゆる不法操業の漁船、または商船が当該海域に入った場合、双方の関係機関はそれを阻止すべきだ。わが方は関連の措置をとった。しかも、事故が発生した際、最大限の努力をして救助を行った。この事件を妥当に解決してほしいと述べました。
陳・院長は中国の高速船の転覆事故についてまだ調査中だ。両岸はより理性的に、対等な立場に立って助け合う方法で金門とアモイの海域の安全を守るよう希望すると共に、両岸の人民がより健康的で秩序のある交流ができるよう期待を寄せました。
中国海警局が金門の観光船に強制的に乗船検査を行ったことについて、国防部の邱国正・部長は、この案件は海巡署が処理している。軍は主動的に介入しないと表明すると共に、国防部の立場は戦争を回避することだ。介入は緊張を高める可能性がある。そのようになってほしくないと述べました。
中国が最近、海軍と空軍の合同戦備パトロールというニューノーマルを始めたことについて、邱国正・国防部長は、国軍の対応も常態化していると答えました。
なお、海洋委員会海巡署(略称:海巡署)の管碧玲・主任委員もこの事件について説明を行いました。それによりますと、この観光船の航行時間は2時間。乗船検査を強行された際の位置はやや中国に偏っていました。海巡署のスタッフはレーダーを通じてその情報をキャッチすると、直ちに援助に駆けつけました。
管碧玲・主任委員は、中国側の乗船検査が台湾人の感情を傷つけるとし、遺憾の意を表すると共に、今後台湾の船舶が中国海警局の立ち入り検査に遭遇した場合、SOPに基づいてすぐその場を離れるか、それとも遠回りしてその水域を回避し、直ちに海巡署に連絡してほしいとアドバイスしました。
(編集:王淑卿/岩口敬子/本村大資)