新型コロナウイルスの流行は、台湾がバイオ医薬品の製造能力を構築する重要性を浮き彫りにしました。そこで、行政院(内閣)は2022年から台湾生物医薬製造公司(TBMC)の設立を推進し、台湾のバイオテクノロジー産業強化に取り組んでいます。TBMCは2日、設立から初となる公開イベントを開催し、アメリカのバイオ医薬品開発製造受託(CDMO)企業・ナショナル・レジリエンス社(National Resilience)と戦略的パートナーシップ提携を結んだと発表しました。
TBMCによりますと、協力の第一段階ではナショナル・レジリエンス社のバイオ製剤、ワクチン、mRNA核酸医薬品、細胞治療、遺伝子治療の5大分野における先進技術製造工程の認可を取得し、迅速に核酸医薬品の製造能力を実験室レベルから医薬品の製造管理及び品質管理の基準(GMP/Good Manufacturing Practice)レベルに高度化。国内の核酸医薬品産業と世界市場の結びつきを加速させ、世界的な企業の力を借りて国際市場に参入。将来的には世界中のナショナル・レジリエンス社の製造拠点との統合を深め、戦略的なグローバルでのポジション向上を目指すとしています。
行政院の陳建仁・院長(首相)は、2007年、中央研究院副院長を務めている際、バイオメディカル産業を発展させるために、アメリカのカリフォルニア州で会議を開いたことに触れ、それから17年経って、ついにTBMCが動きだしたと指摘。この期間、台湾のバイオメディカル産業は数多くの困難に直面してきたが、私は今日がバイオメディカル産業、精密医療産業が翼を広げて飛び立つ日であると信じている。陳・院長はさらに、台湾はこれら5つのバイオテクノロジー先端製造能力に加え、非常に優れた健康保険制度がある。医学会もまた優れたケアを提供することができるが、まだ研究開発と大量生産能力が不足している。TBMCがこのパズルを埋めるピースになれば、台湾のバイオメディカル産業は世界に向かって、人類に貢献することができるだろうと述べました。
陳建仁・行政院長の談話
「私たちのTBMCが、このパズルのピースとしてはまれば、台湾のバイオメディカル産業はさらに良くなり、臨床試験を行うのにも十分な量産を行える。そうなれば私たちは優れた5大製剤を製造するだけでなく、世界のバイオメディカル産業における研究開発を推進することができる。私たちの製剤ができれば、人類の幸福によりよい貢献ができると信じている」とこのように話しています。
陳・院長はまた、今回の提携は台湾のバイオメディカル産業の発展において重要なマイルストーンである。TBMCとTSMC(台湾積体電路製造)はわずか1文字違いで、いずれも国家が支援している重要な企業だ。TBMCが、グローバルなビジョン、継続的なイノベーション、専門的なガバナンス、顧客の信頼、研究開発と創造という5大原則を通じて、TSMCのように世界をリードするバイオ医薬品企業になることに期待していると語りました。
(編集:本村大資/中野理絵)