中華民国対外貿易発展協会(TAITRA/日本での名称は台湾貿易センター)の年度記者会見が28日、行われ、黃志芳・董事長がまばゆいレーザー光線の中、登場。メインビジュアルは人工知能(AI)の計算によって生成されたと説明し、AI科学技術の応用が焦点となりました。
黃・董事長は、2024年の世界は、特に地政学問題は留まることなく、米中の冷戦状態は変わらず、イスラエルとハマスの衝突やロシアとウクライナの戦争は短期間での解決策は見えてこない。さらには、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ後、インフレが再燃するかどうか。また、ドル高、人民元安が世界の産業にもたらす影響など、依然として不確実性に満ちていると指摘。しかし、AIなどの新興科学技術の応用は台湾にいい機会をもたらしており、それを掴まなくてはならないと語りました。
黃・董事長は、TAITRAの2024年の重要な仕事の一つは、TAITRA貿易指数の作成だ。来年第一四半期には打ち出すと述べました。
また、経済成長率予測のような一般的な経済・貿易指数は、メーカーにとって貴重なものであるが、大雑把で漠然としている。TAITRAは1年間に国内26の大型の見本市を開いており、1000以上の業者が参加している。さらには、毎年国内30万のサプライヤーと20万の海外のバイヤーが互いに情報交換をしており、これらは全て第一線のリアルで具体的な参考価値のある数値である。TAITRAのチームは現在、具体的な内容を検討中で、指数をより根拠あるものにし、業界が市場の動向を的確にとらえることができるようにする必要があると話しました。
黃・董事長は、「これらが統合されたとき、私たちは市場の動向と観察を提供することができる。これは、来年のアメリカの経済成長率が1.5%だとか、日本は1.2%と言った大雑把な概念だけではなく、ビッグデータを通じて分析して業者に提供する資料は、より精度が高くなり、カスタマイズすることもできる。これがTAITRA貿易指数の非常に重要な目的である」と説明しました。
黃・董事長は、TAITRA貿易指数は今後、TAITRAの新たなビジネスモデルとなることが期待されているが、重要な目的はやはりメーカーの開拓や販売を支援することであり、単に利益を上げることではないと話しました。
また、TAITRAは現在、独自の生成式AIツールを開発しており、これにさらに強力なオンラインスマート質疑応答ロボットや市場のデータ分析モデルを追加し、企業のためにより精度が高く、カスタマイズされたマーケティングサービスを打ち出していくと語りました。
来年のこの他の重要な業務内容については、黃・董事長は、来年は新南向「台湾エキスポ」がインドネシア、インド、ベトナムで行われる。サプライチェーンの再構築や、デジタルトランスフォーメーション、ネットゼロ、健康増進、消費トレンドなどに焦点をあてると話したほか、旗艦レベルの「台湾エキスポ」は来年はヨーロッパに移転し、コロナ後の回復やグリーンおよびデジタル転換型のビジネスチャンスに狙いを定め、台湾とヨーロッパの企業の協力を結び付けていきたいと語りました。
また、新興市場については、サウジアラビア、ナイジェリアで「台湾マンス」を行い、中東やアフリカ市場も掘り下げていくと話しました。
この他、電気自動車のビジネス面では、来年、フランスとイタリアで電動自動車ビジネス訪問団が組織される予定であると話し、両国の電気自動車メーカー、スタートアップメーカー、自動車業界団体との直接協力の機会が拡大すると予想。これはTAITRAの電気自動車の世界展開の最後の1ピースであると語りました。
(編集:中野理絵/王淑卿/本村大資)