国防部は中国軍の空母「山東」の艦隊がバシー海峡を通過し、西太平洋に入ったと発表しました。前回、「山東」がバシー海峡を通過したのは今年の9月11日で、その際は台湾最南端の屏東県、鵝鑾鼻(がらんび)南東60海里の位置を東に航行。西太平洋に入り訓練を行いました。その後、9月15日にもバシー海峡を通過し、南シナ海に向けて航行しています。
これに対し、行政院(内閣)の陳建仁・院長(首相)は立法院でメディアのインタビューに応じ、国際社会は台湾海峡の平和と航行の自由を重視している。中国のやり方は国際社会にとって受け入れられるものではなく、中国がこのような手段を取るのをやめることを願っていると述べました。陳・院長はまた、中華民国政府で対中国大陸政策を担う行政院大陸委員会が最近行った調査によると、台湾の民意の主流は両岸の平和を望んでいるとし、中国が台湾の民意を認識し、尊重することを願うと語っています。
陳・院長は、「大陸委員会の最近の調査では、台湾の主流民意は政府が台湾海峡の平和と安定を維持するための努力を続けていることを肯定し、支持していることを何度も示している。また、両岸の平和的な交流の促進のため、平和こそが人々の共通の認識だ。私も中国が台湾の人々の民意を認識し、台湾人の主流民意を尊重することを望んでいる。台湾海峡の両岸が平和と安定を保ち、平和的な方法で共に発展することを願っていると述べています。
先ごろ中国は全国人民代表大会(全人代)常務委員会で愛国主義教育法を可決、2024年1月1日から施行されます。法案には国民の教育体系や文学、芸能、出版、旅行などの分野に愛国主義教育が盛り込まれます。同法案はまた、「香港、マカオ、台湾の同胞」など、さまざまなグループに対する愛国主義教育への対応規定にも言及しています。
中国の愛国主義教育法に台湾が含まれていることに対し陳・院長は、台湾は法治国家であり、自由で民主的な国だ。 国が人々に愛国心を持ってもらいたいのであれば、その国の統治が国民に良い印象を与え、信頼を得る必要がある。そうすれば、国民の信頼を得ることができ、すべての人が自然と自国を愛するようになるだろう。法律で愛国心を求めるのは「木に縁(よ)りて魚(うお)を求むようなものだ」と中国の故事を引用して述べました。
(編集:本村大資/中野理絵)