台湾を訪問中のイギリスのリズ・トラス(Liz Truss)前首相が17日、台湾のシンクタンク、財團法人兩岸交流遠景基金會の招きに応じて演説を行い、中国の脅威に対抗するために台湾をどのように支援するかについて具体的な提言を行いました。その中で、経済、安全保障、中国への依存度の低減から始め、台湾の自由と民主主義を確保するために各方面の関係者が共に協力するべきだと述べました。そしてさらに、台湾は太平洋上の輝く灯台だ。各関係者は台湾が中国政権からの侵略を受けないよう全力で支援すべきだ。なぜなら、「あなたたちの未来は私たちの未来」であるからだと強調しました。
トラス前首相は、演説の中で、中国は脅威であると率直に指摘、まったく信用することができないと述べ、欧米にはいまだに中国と特別の分野で協力すべきだとの意見が多くあり、自由と民主主義の重要性を無視していると批判。「自由と民主主義がなければ何もない」として、中国に対する妥協や融和に反対する立場を示しました。
また、国連安保理への頼りも既に成り立たず、世界貿易機関(WHO)も同様であることから、自由経済と市場経済を支援する国々が協調して取り組む「経済版NATO」を発展させるべきだと主張。自由世界が冷戦時代に協力してソ連への輸出を規制したように、「同様の取り組みが必要だ」と語りました。
トラス前首相は、「これには、G7、欧州連合(EU)が含まれるが、韓国、オーストラリア、そしてその他、参加意欲のある関係国も含まれるべき」と話しました。
また、中国に対抗するために「経済版NATO」を形成し、中国の経済的抑圧に対抗するだけでなく、各関係者は安全保障の方面でも共に協力していかなければならない。現在すでに北大西洋条約機構(NATO)、クアッド(QUAD/日米豪印)の会合が行われているが、台湾に十分な防衛力を確保し、台湾の輸出規制に対応することがより必要であると述べました。
また、経済、安全保障方面の協力に加え、トラス前首相が提案する3つ目としてあらゆる分野で中国への依存度を下げることだとしています。北京がもし台湾に侵攻すれば、引き離されることは避けられないことから、それに備える必要があるとの考えを示しました。
(編集:中野理絵/岩口敬子/王淑卿)