アジアを代表する台湾の著名な彫刻家・朱銘(ジュウ・ミン)氏が22日夜、自宅で自殺し、亡くなったことが23日に明らかになりました。享年85歳でした。
総統府の林聿禅・報道官は23日、蔡英文・総統は朱銘氏の訃報に接すると、心が痛むと述べる共に、深い哀悼の意も表したと明らかにしました。林聿禅・報道官は、朱銘氏は長年、台湾の芸術の発展に力を入れ、台湾の本土文化の発揚のためにも尽くしている。その精神は台湾の人々の心に深く刻み込むだろうと述べました。
本名朱川泰の朱銘氏は、1938年、台湾北西部・苗栗の通宵で生まれ、15歳のとき、道教の媽祖廟の彫刻師・李金川氏について伝統的な道教の廟の彫刻と絵画を学び、30歳のとき、台湾の彫刻界の重鎮である、楊英風氏に師事し、現代彫刻を学んで以降、彫刻一筋の生涯を送りました。
1976年、朱銘氏は、国立歴史博物館で初めての個展を開催し、大きな反響を呼び、台湾の郷土運動の象徴とみなされると共に、芸術界での地位を不動のものとしました。朱銘氏の作品、「太極シリーズ」と「人間シリーズ」は、広く知られているほか、国際的にも深い影響を与えています。
初期の作品は、「牛」や「牧童」など、この土地にまつわるものが多かったですが、ここ数年、中国の哲学を取り入れた「太極シリーズ」などの現代彫刻が多いです。
朱銘氏は、「芸術の種をまく」という夢を実現するため、台湾北部・新北市の金山で美術館を創設しました。朱銘美術館は、1999年に正式に開館しました。
朱銘美術館の運営に当たっている、朱銘文教基金会は、23日に声明を発表し、朱銘氏の死去を明らかにすると共に、今後も芸術教育を押し広める朱銘氏の精神を活かして、朱銘美術館に引き続き力を入れ、「芸術の種をあたなと私の心の田んぼにまくよう頑張る」としています。
朱銘氏は、1976年に台湾の国家文芸賞、2007年に日本の福岡アジア文化賞の(第18回)芸術・文化賞、2019年には「総統文化賞-文化耕耘賞」などを受賞しました。
(編集:王淑卿)