日本の首相に当たる行政院の陳建仁・院長が21日、立法院の答弁に立った際、最大野党・国民党の立法委員から、3月27日から4月7日に予定されている、馬英九・前総統の中国大陸訪問に対する見方を聞かれました。
それに対して陳建仁・行政院長は、馬英九氏が故郷に戻って先祖のお墓参りをするのは人情の常(つね)だ。このような台湾海峡両岸の交流は、秩序ある交流だ。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていることから、健康的な交流でもある。馬英九氏は政府に事前に報告したと明らかにしました。
陳・行政院長は、行政院は馬氏の中国大陸訪問には疑念はないが、馬氏に今回の訪問を通じて先方に、対等な立場に立って台湾を尊重してほしいという立場を表明してもらいたい。そして今回の訪問を通じて中国大陸の若い学生に台湾の民主主義、自由、多元化、開放さ、人権保護などの普遍的価値を伝えてほしいと期待を示しました。
中国大陸側は、馬英九・前総統のことを「馬さん」と呼んでいることについて、国民党の陳以信・立法委員は、以前馬英九氏が新聞で中国大陸の習近平・国家主席との対面を説明した際、「習さん」という呼び名を使ったことを挙げ、それは、中華人民共和国を承認しないからだ。その際、馬英九氏は中華民国総統と自称していた。それは国家の尊厳を損ねていない。そのため、対岸が馬英九・前総統のことを「馬さん」と称したのは、対等で主権を主張する呼び方だという見方を示しました。
これに対して、陳建仁・行政院長は、互いに対等な立場に立って相手を尊重し、台湾の人々の気持ちを考えるなら、対岸は馬英九氏のことを「馬・前総統」と称すべきだ。馬英九氏の地位が特殊なので、今回の訪問についてよく考え、慎重な態度で臨むべきだ述べました。陳・院長は、退任した国家元首が敵対国家に赴く際、国家の尊厳と国民の感情を傷つけるかどうかを考えるべきだと強調しました。
一方、台湾の対中国大陸政策を担う、行政院大陸委員会(略称:陸委会)の邱太三・主任委員は、中国の国務院台湾事務弁公室と外交部は記者会見という公の場で中華民国の存在を否定した。中国共産党は第20回全国代表大会終了後、今年は台湾に対する統一戦線元年であり、一国二制度と話し合いを始める年でもあると再三強調しているとし、馬英九氏に対して統一戦線の道具にならないよう警戒を呼び掛けています。