海軍退役少将の夏復翔氏と元立法委員の羅志明氏がスパイ事件に関与しているとして、捜査当局が調査したところ、中国の統一戦線組織や勢力の指示により退役軍人を誘致し、6年間で48人以上の退役軍人を中国に引き合わせたことが明らかになりました。
中国に渡航したものは延べ194人に達しており、高雄地方検察署(地検)は16日、国家安全法に基づき、起訴し、高雄地方法院(地裁)に移送することを発表しました。
最近、退役軍人が、中華民国初の軍事学校、中華民国陸軍軍官学校(別名・黄埔軍官学校)の卒業生らに対し、中国大陸へ赴き開校99周年イベントに参加するようよびかけたことが報道され物議を醸しています。
海軍退役少将の夏復翔氏と元立法委員の羅志明氏がスパイ事件に関与していたとされる部分について、捜査当局によりますと、この二人は、2013年から2018年までの期間、統一戦線の浸透や組織の発展などの任務を担う中国の「黄埔軍校同窓会」、「中国平和統一促進会」の代表者や中国共産党の勢力の指示を受け、退役軍人を中国に引き合わせ中国側の責任者と面談や食事を共にし、統一戦線の思想の宣伝を受けたとのことです。
高雄地検は16日、国土安全特別グループの主任検事である宋文宏氏、検事の甘若蘋氏、許紘彬氏が捜査結果を指揮した後、修正前の国家安全法第2条の1に違反したとして、夏復翔氏、羅志明氏を起訴しました。
二人は中国の行政機関、軍事機関、党務機関またはその他の公的機関や、委託された民間団体などの組織を開発したとして、高雄地裁に移送する予定です。
調査によりますと、羅志明氏は2013年に共産党人民解放軍と関係がある李という男性とビジネス上の取引で知り合い、中国共産党勢力に吸収されたということです。その後、羅氏は海軍の退役将校である夏復翔氏を中国側に紹介し、2013年から2018年にかけて、共同でまたは夏復翔氏が単独で、自身の国軍の人脈を活かし、特定の階級の退役軍人や、退役将校らを中国に招待し、イベントに参加させ、中国側の人員と会食を重ね、「平和統一」、「一国二制度」、「武力による台湾統一」などの統一戦争思想の宣伝に関わったとされています。
また、中国側の人員は、退役軍人の祖先の出身地、また中国に居住する意向などについて問うなどし、思想的な影響を与えたということです、スパイ活動などの対象となるような人材を選び、中国共産党の情報機関との接触や、組織への吸収の機会を提供するなどして、中国の組織的な開発に貢献したとされています。
検察官が証拠を追跡・分析した結果、この2人によって少なくとも48人の退役軍人がこうした方法で勧誘され、中国への団体旅行は13回にのぼり、総訪問者数は延べ194人とみられています。
(編集:岩口敬子/王淑卿)