第77回、国連総会一般討論演説が20日から始まり、中華民国・台湾と国交を結ぶ3つの国が台湾を国連に受け入れるよう要請しました。
グアテマラのアレハンドロ・ジャマティ(Alejandro Giammattei Falla)大統領は、台湾を国家として認めるよう呼びかけ、マーシャル諸島のデイビッド・カブア(David Kabua)大統領は中国の台湾海峡における軍事行動は地域の平和を脅かすものであると非難しました。
新型コロナの発生から2年、第77回国連総会一般討論は完全に対面会議へと復活しました。
初日は、中華民国・台湾と国交があるパラグアイ、ホンジュラス、マーシャル諸島、グアテマラの首脳が発言。その中で唯一、ホンジュラスは台湾のために声を上げませんでした。
ロシアによるウクライナ侵攻の未解決、世界的なインフレ危機を背景に、パラグアイのマリオ・アブド・ベニテス(Mario Abdo Benitez)大統領は、現在の国際情勢は困難を極めている。誰も排除せず、各方面で共同で問題を解決する必要があると述べました。
パラグアイは、中華民国・台湾は国連システムに不可欠となっていると支持を強調し、台湾が多くのシステムに参与することで貴重な貢献をもたらすと信じているとしました。
また、先日の大地震で被害を受けた台湾の人々へお見舞いを述べました。
マーシャル諸島のデイビッド・カブア大統領は、発言の最後の2分半を割き、台湾に替わって不満を述べました。
カブア大統領は、「我々は、国連に対し、台湾と台湾の人々をこの国際的な大きな家族に迎えることが適切であると呼びかける。国連は門戸を閉ざし、台湾の人々を排除し続けてどれほど経つか。台湾は活気に満ち、責任感ある民主主義国家であり、この国際的な大家族に多くの貢献をしてきた。台湾とその人々をなくして、国連の連帯の輪は完全にはならない」と語りました。
また、カブア大統領は、台湾が国際機関や国連組織に参加する意義があるとこに対する国連側の反応に対して、国連総会第2758号決議(アルバニア決議)の「政治的動機に基づく解釈」に頼ることが多すぎると批判しました。
この「アルバニア決議」は1971年10月25日、第26回 国連総会で、「中華人民共和国の国連における合法的権利の回復問題」について採択されたもので、中華民国はその決議案の採択に先立ち、自ら国連の脱退を宣言。その後北京当局は国連の議席と中国代表の権利を獲得し、この決議を利用して、国際社会が一つの中国の原則を認めていると繰り返し主張しているものです。
カブア大統領は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)は、いかなる国や人も排除してはならない。「その目標達成のための重要なパートナーの1つは特に」だと語りました。
また、アメリカのナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長が8月初旬に台湾を訪問して以降、中国が連日、台湾周辺で実弾軍事演習を行い、台湾海峡の緊張が高まったことに対し、カブア大統領は、台湾海峡における軍事行動は、インド太平洋地域および世界の平和と安全を脅かす可能性があると、中国を非難しました。
グアテマラのアレハンドロ・ジャマティ大統領は、「国連安全保障理事会の常任理事国の1つによって拒否された」台湾の加盟権を確保し、台湾を国家として承認するための改革を推進するよう要請しました。
一方、今年1月に就任したホンジュラスのシオマラ・カストロ(Iris Xiomara Castro Sarmiento)大統領は、初めての国連総会の一般討論演説でしたが、“台湾”の二文字は出てきませんでした。
ホンジュラスは7年連続で総会一般討論で台湾を支持する発言をしていません。しかし近年は、アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長に書簡を送り、台湾の国連システムへの参与を支持しています。
この他、総会の日程によりますと、21日には国交樹立国のエスワティニとパラオが一般討論演説をする予定です。
(編集:中野理絵/王淑卿)