蔡英文・総統が非営利組織、コンコルディアの招きに応じて、アメリカニューヨーク時間の19日正午(台湾時間20日早朝)に開催された、コンコルディアサミットにビデオメッセージを寄せました。
蔡・総統はビデオメッセージの中で、現在、民主主義国家とルールに基づく国際秩序が冷戦以降最大の危機に直面していると訴え、我々は新型コロナウイルスが全世界にもたらす健康面と経済面の衝撃を軽減させるよう努力しなければならないほか、権威主義国家による民主制度への破壊、人権と公民の生存空間への侵害にも対抗しなければならないと指摘しました。
蔡・総統によりますと、ロシアが理由なしにウクライナに侵攻したこと、台湾が毎日脅威にさらされていること、これはいずれも権威主義国家は、代償を恐れずにその拡張主義を実現しようとすることを証明しています。これは、我々が、環境の持続的な開発、金融包摂、科学技術とサプライチェーンの安全性などの問題以外に向き合わなければならない挑戦になっています。
民主主義とその価値はすでに台湾へのアイデンティティにおける不可欠な一部分になっています。しかし、近年、台湾は日増しに高まっている中国からの脅威に直面しています。軍事的な威圧行為、武力攻撃とは断定できない「グレーゾーン事態」、影響力の拡大、これらはいずれも台湾がようやく手に入れた民主主義の生活スタイルを浸食しようと企んでいるのです。しかし、台湾の人々がこれで退くことはなく、かえって民主主義、環境のサステナビリティ、サプライチェーンの安全などさまざまな問題に関与しようとする権威主義への対抗を強めています。台湾はこれらの経験を世界各国と分かち合いたいです。
蔡・総統はさらに、台湾は国連のメンバーでないにもかかわらず、新型コロナウイルスのパンデミックで行ったサージカルマスクや医療設備の無償提供、感染症対策に関する情報共有、それにウクライナに対する人道支援など、世界のさまざまな危機解決を支えてきたと指摘。台湾が国連体系に参加することができれば、より緊密に各国と協力し、これから起こりうる挑戦に対応し、ルールに基づく世界秩序を守っていくことができるだろうと訴えました。
蔡・総統は、我々はこれからも、権威主義の手段に対する理解を深め、中国が消滅しようとするのは、台湾の民主主義ではないことを十分認識しなければならないと述べ、台湾の民主主義を確保することは、我々が共有している自由と人権を守ることにとって非常に重要だと説明しました。
蔡・総統は、全体主義政権は、敵が分散しているうちに、そのそれぞれを集中的に撃ち破っていくことを意味する、各個撃破に長けている。一致団結して支え合ってこそ、権威主義国家の拡張主義に対抗できるのだと強調しました。
コンコルディアは分野を越えたパートナーシップの構築により、社会への影響力を生み出そうとする非営利組織です。2011年以降、国連総会が開かれる9月に合わせてコンコルディアサミットを開催し、世界各地のリーダーや民間のキーパーソンを招待し、世界あるいは地域が抱える問題への解決方法を模索しています。国連総会に参加する国々からも重視されています。