現在アジア訪問中のアメリカのナンシー・ペロシ下院議長が2日夜、台湾を訪問すると伝えられ、世界的に注目を集めています。
アメリカ下院議長の台湾訪問は25年前に遡ることが出来ます。当時のニュート・ギングリッチ下院議長は1997年、香港の主権が中国に移管される三ヶ月前、台湾を訪問すると共に、「中国が武力で台湾を侵犯する場合、アメリカは台湾の防衛を助ける」という発言を行い、当時のアメリカ、中国、台湾関係を大きく揺るがしました。
ギングリッチ下院議長は1997年4月2日、台湾を訪問しました。当時、中国はアメリカ政界のナンバースリーの台湾訪問について、今回のペロシ下院議長の訪台のように、公の場で大きく反発することはしませんでした。言論による攻撃と武力による威圧行為もありませんでした。ギングリッチ下院議長は、アメリカが台湾海峡の戦争に介入すると明言した際、中国はギングリッチ下院議長に「中国は台湾に侵攻する用意はない。そのため、アメリカは台湾の防衛を助ける必要もない」と伝え、両者の緊張を和らげようとしていました。
ニューヨーク・タイムズの1997年3月31日の見出しは、「ギングリッチが中国に警告、アメリカが台湾防衛に介入すると」。ニューヨーク・タイムズの報道によりますと、ギングリッチ下院議長は、中国の政治指導者に「中国が台湾に対して武力を行使する場合、アメリカは台湾防衛に乗り出す」と明言しました。ギングリッチ下院議長の談話の最後にピリオドが使われ、その立場には議論の余地はないことが示されました。
1997年4月2日、当時のアメリカの下院議長だったギングリッチ氏は、台湾を訪問しました。もともとの訪問先は、韓国、香港、日本、中国だけでしたが、最後に「台湾」が追加されました。ギングリッチ氏は、台湾を3時間電撃訪問、当時の李登輝・総統と連戦・副総統を表敬訪問したほか、記者会見も開きました。
総統府のニュースリリースによりますと、李登輝・総統はギングリッチ下院議長率いるアメリカの国会議員訪問団一行の表敬訪問を受けた際、中華民国は主権が独立した民主国家だ。「我々には独立を宣言する必要はない」、「我々は両岸が関係の安定を維持し、対話を再開し、平和的な方法で両岸問題を処理するよう希望している。これこそ我々の立場だ」と強調しました。
ギングリッチ氏は、アメリカの与野党の国会議員から成る訪問団一行23人を率いて1997年4月2日午前10時35分に来台、同日午後1時15分に台湾を離れました。ギングリッチ氏は、中華民国とアメリカとの国交断絶後、台湾を訪問する初めてのアメリカの下院議長です。