台湾経済研究院(略称:台経院)は25日、最新の景気動向調査を発表しました。それによりますと、政治・経済情勢が全体的にネガティブになったことを受け、国内の不動産に対する景気と信頼感はさらに低下し、4月、不動産市場に対して悲観的な見方を示した不動産会社が7割近くにまで達しました。
台湾経済研究院のモデル試算によりますと、建設業の4月の営業気候観測ポイントは96.10ポイントで、3か月連続で低下。不動産業者や建設業者が当月や今後半年の見通しをやや保守的としていることが主な要因とみられます。
中でも建設業者は、国内の新型コロナの急速な感染拡大の影響を受け、施工業者の防疫対策の引き上げに加え、建設コストの負担が重くのしかかり、その先の下請けや孫請けに影響し、工事の延期が常態化しています。さらに、中央銀行の利上げや、政府の不動産投機抑制策によって、4月の6直轄市の建物売買・移転件数は、3月と比較して1割以上減少しました。このような事から、不動産会社は今後半年は保守的とみています。
台湾経済研究院は、下半期、中央銀行が更なる利上げをする可能性があり、不動産市場に対する規制がさらに厳しくなることが予測され、さらには、国内の新型コロナの感染者数が予測を上回ったことから物件の内覧意欲が低下し、取引数が予測通りにならない可能性があるとの見方を示しています。
台湾経済研究院産業経済データバンクの責任者である、劉佩真氏は、
「今年に入ってからの国内全体の不動産市場は、1月、2月の『ホット』から、3月には『ウォーム』に変わり、現在4月、5月は『クール』の状況に転換している。市場全体の雰囲気は、確かにゆっくりと保守的になってきている状況だ」と説明しました。
サービス業においては、新型コロナの市中感染拡大や金融市場の大幅修正に直面し、旅行・飲食業と証券業で落ち込みましたが、新型コロナの影響で生鮮食品や日用品などの防疫需要の増加により、小売り業者はほぼ横ばいとなっています。
この他、コンテナの不足、港の渋滞、船の遅延など、短期での改善が難しい問題から、輸送価格の高止まりは、原油価格の上昇による輸送収入への影響を緩和しています。
このような事から、現在、多くの運輸・倉庫業者は今後半年の景気は楽観視しています。
全体を観てみると、4月はサービス業だけが好転を続けていますが、上昇幅は限定的で、製造業と建設業の営業気候観測ポイントは低下しています。
(編集:中野理絵/王淑卿)