イタリアのミラノ工科大学建築学部の陳蓁・客員教授が先ごろ、オンライン授業の際に、台湾籍の学生に、レポート上の国籍を「中国」に書き換えるよう求めたとして物議を醸しています。
陳蓁・客員教授は、台湾籍の学生、王さんのレポートの国籍欄に「台湾」と書いてあることを不満とし、オンライン授業のレポート評価のタイミングを利用して、突然中国語で王さんに向かって、台湾は国ではない、EU=欧州連合も国家として認めていないと発言。王さんに国籍を「台湾」から「中国」に改めるよう“提案”をし、「あなたがこのように書いているのを見て、私は一人の中国人として言わずにはいられない。これは教授という立場からのいじめととらえて欲しくはない」と語りました。
台湾駐イタリア代表処は25日、この件を聞いた後すぐに、学生の権益を守るため、ミラノ工科大学の学長、建築学部の学部長、陳蓁・客員教授の主任らに書簡を送りました。
ミラノ工科大学のFerruccio Resta学長は28日、学校側で映像を取得後、すぐに規律委員会を発足させ、内部調査を行っているとし、教授の行動が大学の「教師の道徳および行為基準」にあっているかどうかを精査し、調査後、関係処置をとるとの回答を寄せています。
この件が発覚したのは、陳蓁・客員教授本人が、18日、中国のメッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」で動画と共に、レポートの初稿と最終版で国籍が変えられていることを示し、これは自身の“コミュニケーション”による結果だと上げたことによるもので、24日に、オーストラリアに住む中国の反体制派の吳樂寶氏がツイッターに転載したところ、大きな波紋が広がり、このツイッターは現在までにのべ45万回以上閲覧されています。
また、ソーシャルメディアでの批判の声が続いていることからイタリアの新聞「Il Giornale(イル・ジョルナーレ)」は28日、「今、イタリアでは自分のことを台湾人と言ってはいけない(E in Italia ora e vietato dichiararsi di Taiwan)」というタイトルの記事を出し、台湾は14の国としか国交を結んでいないが、世界の多くの国と経済・貿易、外交関係を維持していると紹介。文中では、陳蓁・客員教授は台湾の学生の人権や公民権を侵害していると厳しく指摘しました。
(編集:中野理絵/王淑卿)