対中国大陸事務を担う行政院大陸委員会(略称:陸委会)の邱太三・主任委員は、政府はロシアとウクライナが衝突している期間、中国大陸による台湾への「認知戦」に対する監視を続けると表明しました。さらに、台湾とウクライナを同列に並べて比較することはできない。台湾の戦略的地位、経済貿易での役割はウクライナとは異なっていると指摘しました。
邱太三・主任委員は、政府はロシアとウクライナの衝突の期間、中国大陸の行動、台湾海峡の情勢を引き続き注視しており、現在のところ正常だといえるようだ、と指摘しました。また、「中国大陸は台湾に対してしばしば『認知戦』を仕掛けて来ており、多くのテーマを台湾と関連付け、台湾は中国の領土であると強調し、時にはフェイクニュースを混ぜてくる。これに対して監視を強化すことが必要だ。ウクライナがロシアの軍事攻撃を受ける前に、一部の政府機関のサイトがハッカーによる攻撃を受けており、この種の形跡に対しても、政府はパトロールを強化する」と述べました。
邱太三・主任委員は、「今日のウクライナは明日の台湾」と比較されることについて、台湾とウクライナの地政学的戦略上の地位、地理的情勢。貿易・経済における重要性、アメリカとの関係などで、本質は異なっている。両者を同列に並べることはできないと強調しました。
邱太三・主任委員は、その根拠として、次の四つの条件を上げています。
第一に、地政学的戦略上の地位として、台湾は長期的に民主国家同盟のインド太平洋地域の一員であり、第一列島線の重要な中心点にある。台湾が陥落すれば、台湾海峡だけでなく、南シナ海の情勢にも影響を与えることになる。これに対して、ウクライナはNATO(北大西洋条約機構)のメンバーではない。
第二に、地理的関係では、ウクライナは戦車が直接国境を超えることができるのに対して、海に囲まれている台湾は同じ作戦方法を採用することができない。
第三に、台湾の半導体産業は国際的なサプライチェーンで重要な地位を占めているのに対して、ウクライナの主な産業は農産物と天然ガスで、経済的な重要性で双方は大きく異なっている。もし、台湾の半導体がなくなれば、世界経済は大きな打撃を受けることになる。
第四に、アメリカは台湾関係法を制定しており、台湾に十分な防衛能力を提供しなければならない。これに対して、ウクライナはNATOのメンバーではなく、NATOのメンバーがウクライナに軍隊を派遣しない原因となっている。
邱太三・主任委員は、台湾とウクライナが異なる点として、以上のように指摘しました。