行政院主計総処が発表した最新の統計によりますと、台湾の経常性賃金は2021年に実質で0.04%減少でした。経常性賃金が物価変動の要素を加味した実質で減少となるのは、この5年で初めてです。
「経常性賃金」とは、基本給、月極で支払われる手当、賞金などを指します。残業手当、ボーナス、月極ではない業績ボーナス、皆勤手当てなど毎月変動的な「非通経常性賃金」を除いた、毎月固定した賃金のことです。
主計総処が発表した2021年12月および通年の被雇用者統計によると、2021年通年で台湾での被雇用者数は平均813万人、前の年に比べて1万7000人、0.21%増加でした。また、12月だけを見ると817万3000人で、前の月に比べて3000人増加、台湾で昨年5月半ばから新型コロナウイルス感染が拡大する前の昨年4月に比べると、2000人増加しています。
台湾の被雇用者数は、2011年以降、増加を続け、1年当たりの増加率は平均1%を超えていました。しかし、2020年には、アメリカと中国大陸との貿易摩擦、そして新型コロナウイルス感染拡大の影響で、被雇用者数は前の年に比べて0.07%減少しました。昨年2021年は、世界的な景気回復によって輸出が好調を見せましたが、新型コロナウイルス感染拡大のため内需産業が影響を受けたことから、プラス成長を回復したものの、成長率は低いものでした。
一方、賃金状況を見ると、「経常性賃金」と「非経常性賃金」を合わせた1人1カ月当たりの平均賃金額は5万5754台湾元(日本円およそ23万円)で、前の年に比べて2.94%増加でした。また、そのうち1人1カ月当たりの経常性賃金は4万3211台湾元(およそ17万8000円)で、1.93%増加でした。しかし、物価変動の要素を加味した場合の実質の経常性賃金は前年に比べて0.04%減少となっています。
これについて主計総処では、この10年、企業が従業員に発給する賃金のうち、「非経常性」賃金の比率が高まっており、「経常性賃金」減っても賃金の総額は引き続き増えているため、市民の購買能力は高まっており、2017年以来、プラス成長を維持していると指摘しています。
業種別に見ると、2021年の「経常性賃金」と「非経常性賃金」を合わせた平均賃金が最も高かったのは海運業で、14万7586台湾元でした。次いで、金融関連のサービスとなっています。逆に最も低かったのは観光バスを中心とする自動車旅客輸送業で2万9261台湾元、美容・美髪が2万9888台湾元などでした。