蔡英文・総統は22日、国民党政権時代に政権を運営した故・蒋経国・元総統の記念パーク・図書館である「経国七海文化園区」、「蒋経国総統図書館」のオープン式典に出席して挨拶を行い、「台湾社会の分断を解消することに役立つ」との考えを示しました。
蔡英文・総統は、「それぞれの総統に対する歴史的位置付けは、人々が決定することだ。館内の資料によって、台湾社会がそれをより深く理解し、より公正な評価を行うことができる。これは、台湾社会の分断を解消することに役立つ」、「そうでなければ、蒋経国・元総統は永遠に一部の人たちだけのものとなる。一部の人たちは、彼がもたらして経済発展と安全感を記憶している。別の一部の人たちは、彼に代表される権威主義体制を記憶している」と語りました。
また、蔡英文・総統は、「蒋経国・元総統が政権を運営していた時代に直面した台湾海峡両岸、外交における挑戦は、現在も政府が各種の情勢の変化に対応する際の重要な参考だ。蒋経国・元総統は、中華民国が存在し、前途、希望、自信が持てるのは、共産党に反対し、共産党と妥協しないという強い決意があるからだ、と語ったことがある。台湾海峡両岸の関係は大きく環境が変化したが、北京による台湾への軍事的、政治的圧力に直面して、蒋経国・元総統の台湾を守るという強固な立場は、現在の台湾の人々の最大のコンセンサスであり、共通の課題でもある」と語りました。
「経国七海文化園区」、「蒋経国総統図書館」は、民間の寄付によって7年をかけて整備されたもので、1月23日に一般公開されました。園内には、蒋経国・元総統が中国大陸から台湾にやって来た後、最も長く暮らした住居の「七海寓所」があり、また台湾で初めてとなる総統を記念した図書館「蒋経国総統図書館」があります。
蒋経国・元総統の住居だった「七海寓所」は、2006年に台北市から市定古跡に指定されています。また、今回、「経国七海文化園区」、「蒋経国総統図書館」として整備された土地は、2009年以降、国防部から無償で台北市文化局に提供されたもので、台北市はBOT(建設―運営―委譲) の方式で民間の投資を導入し、整備が進められていました。
22日に開催されたオープン式典には、蔡英文・総統の他、馬英九・元総統、連戦・元副総統、呉敦義・元副総統、呉伯雄・元国民党主席、朱立倫・国民党主席、宋楚瑜・親民党主席、郝龍斌・元台北市長、台湾民衆党主席の柯文哲・台北市長などの与野党各政党の関係者、それに蔣経国・元総統の孫である蒋友松氏、蒋万安・立法委員、蒋経国国際学術交流基金会の銭復・会長などが出席しました。