台湾最南端の空港である屏東県の恒春空港は、この7年間、利用者ゼロが続いています。地元では、国際チャーター便の運航を希望してきましたが、これまでのところ実現していません。また、この2年近くは新型コロナウイルス感染の影響で、台湾と海外の往来が大きく制限されており、海外からの観光客の呼び込みもできない状態です。
恒春空港は、台湾で最も小さい空港で、2004年1月から利用が始まり、台湾の華信航空(マンダリン・エアウェイズ)、立栄航空(ユニ・エア)、復興航空(トランスアジア・エアー)が台北と恒春を結ぶ定期路線を運航したことがあります。しかし、この地方特有の強い風の影響で、しばしばフライトが取り消される問題に直面しました。このため、2007年には復興航空と華信航空が相次いでこの路線を廃止し、2014年には立栄航空も路線を廃止したため、この空港を利用した定期路線を運航する航空会社はなくなりました。
恒春空港は、台湾最南端の国家公園で、人気の観光地である墾丁国家公園に近く、墾丁まで空港から車で10分から15分で到着するという、観光に便利な位置にあります。しかし、高速鉄道で高雄左営駅に到着した場合、そこから墾丁まで車で2時間程度かかります。このため、恒春空港は、その後もこの空港の利便性を強調して航空会社の乗り入れを誘致してきましたが、成果が上がっていません。
こうした中で、交通部民用航空局は最近、恒春空港の将来の発展方向を検討した結果、軍に移譲することが最も理想的だとの結論に達し、軍に接収を要請しました。しかしこの案は、軍から必要がないと断られ、今のところ解決方法は見つかっていません。
民用航空局の統計によりますと、台北―恒春線の利用者数は、2004年に延べ2万3000人余りでしたが、その後、減少を続け、2006年には1万1000人余り、2011年にはわずか2448人にまで減りました。そして、2014年9月から利用者ゼロが続いています。空港の維持には、人件費、設備メンテナンス費などで毎年2000万台湾元(日本円約8200万円)が必要だということです。
今後の利用方法としては、飛行訓練、空中観光、僻地との緊急医療輸送などが考えられているとのことです。