8月に行われる「珍愛藻礁公投案(藻礁保護を巡る住民投票案)」に応えるため、政府は3日、台湾中油(中油)の第3天然ガス(LNG)受入基地建設をさらに沖に離す法案を発表。現在の工業港からさらに455メートル離す。住民投票で主張している「非核、石炭削減、藻礁保護」の3つの目標をクリアしつつ、2025年のエネルギー比率(天然ガス50%、石炭27%、再生エネルギー20%、その他3%)も達成できることを期待している。
*****
2018年に起こった、台湾中油の第3天然ガス(LNG)受け入れ基地建設(略称:三接)案を巡る環境保護争議によって、今年(2021年)8月に行われる「藻礁保護を巡る住民投票案(珍愛藻礁公投案)」に応えるため、政府は3日、「三接外推案」を発表しました。
建設場所を港から1.2キロメートル離れたところに移したため、港付近にある300ヘクタールに及ぶ藻礁を破壊する恐れはないということです。
この「藻礁」とは無節サンゴモ類が死んで石灰化し、形成された“植物礁”のことです。10年に1センチしか伸びないため、非常に貴重な生態系とされています。
その「三接外推案」を受け、この環境保護争議によって環境保護署副署長を辞任した詹順貴氏は、4日、多くの環境保護団体と共に、「藻礁保護を巡る住民投票案(珍愛藻礁公投案)」が主張する「非核、石炭削減、藻礁保護」の3つの目標をかなえることができると、支持を表明しました。
詹順貴氏は、政府は岸から740メートル沖だった「三接案」を、1.2キロ沖に引き離したため、300ヘクタールの「藻礁」が破壊される可能性を排除することができたとしました。
詹順貴氏
「港からさらに遠くになり、そこの水深はさらに深い。なので、掘削、また埋め立ての必要もない。原案と比較して、非核、石炭削減のプロセスを考慮したうえで、「藻礁」を守るための最大の保護を実現している」
中興大学環境工学部の莊秉潔・教授は、大気汚染に悩まされている中部の人間という立場から、「三接案」の元々の計画は21ヘクタールの埋め立て地に2つの貯蔵タンクを設置するというものだった。しかし学者たちは、水深10メートル以下が「藻礁体」であることから、政府の関係部門に埋め立ててはいけないと提案し続けてきた。埋め立てをしないことが確定した後、経済部は水深22メートルある場所にふ頭を建てることとした。この範囲内では「藻礁」はほとんどないと説明しました。
莊秉潔・教授
「その後、経済部の計画を見たところ、この北、南、そして近く、遠くの堤防から見てもこの範囲内はほぼ生物岩礁がないと言える。生きている、死んでいるにかかわらず、たとえ1つ2つあったとしても掘削から避けられる。つまり、基本的には掘削も埋め立てもしなければ、岩礁体が破壊される可能性がなくなる。」
反原発団体は、万が一「三接案」が阻止された場合、非核国家に向けた計画に影響が及ぶことを懸念しており、また環境団体も、万が一電力不足になった場合、火力発電の負担が増え、さらに甚大な大気汚染を引き起こすのではないかと心配しています。
住民投票について、対決だけでなく、より多くの対話を求めています。
(編集:中野理絵/王淑卿)