国立台湾工芸研究発展センターとフィリピン国際貿易展示会・代表団センター (Center for International Trade Expositions and Missions, CITEM)の共催による工芸品の特別展が21日から、台北市の松山文化クリエイティブパークで開催されている「2021台湾文化創意設計博覧会(クリエイティブ・エキスポ・台湾/Creative Expo Taiwan 2021)」で初登場しました。同展では、リサイクルされたアルミ箔、流木、竹、陶器などの素材を使用した、18組、合計32点の工芸品が展示されており、どれも台湾とフィリピンのデザイナーと工芸職人が共同制作した成果です。
台湾とフィリピンは、2019年から工芸文化提携計画を始動しています。国立台湾工芸研究発展センターが橋渡し役となり、フィリピンのデザイナー4人を台湾に招き、台湾の工芸職人10人と新しい工芸品の開発に取り掛かると同時に、ガラス工房の王俊隆・デザイン総監督を招き、台湾のデザイナー8人がフィリピンに向かい、フィリピンの工芸職人6人と交流するよう指導していました。台湾とフィリピンの工芸素材の自然さ、エコ、手触りなどの強みを活かし、工芸技術の革新を推進し、双方の工芸デザインに新風を吹き込もうとしていました。
これは、フィリピンだけではなく、台湾の工芸職人とデザイナーにも新たな刺激を与えました。
台湾の竹細工職人、劉文煌さん、「この竹の椅子の脚と背は、フィリピンのデザイナーが設計した。工芸技術を持つ私達は、彼らのアイデアに沿って、それをうまく表現した。例えば、竹編みにアルミ箔を混じらせると、その効果が全然違って、イノベーションが感じられる。双方の提携は、思いも寄らない効果を引き出すことができるだろう」
台湾のデザイナー、劉開平さん、「屏風は空間を分け隔てる家具だが、その空間をつなぐものでもある。デザインと工芸の技術提携と、この屏風の作品を通して、台湾とフィリピンをつなげたい」
デザイナーの林宛珊さん、「フィリピンの作品には、伝統の手作りの技術が残されていることに衝撃を受けた。このような作品が今でも保存、製作され続けて、違う形で私達の生活に溶け込んでいるのを見ると、とても嬉しい」
今回、台湾とフィリピンとの工芸とデザインの文化交流のもう一つの特色は、初めて量産化と商業化の概念を取り入れたことです。工芸品産業に新たな「ブルーオーシャン」を切り拓くことを期待しています。
台湾のデザイナーの李雅靖さんは「フィリピンの工芸品産業は海外貿易も行っているため、工芸品産業が成り立った。原料から、製作、貿易までは一本化されている。台湾は残念ながら、生産と製造において中断しているところがあるため、それに続く貿易と販売は比較的難しい。これはフィリピンの工場と材料を見学した経験による感想だ」と説明しました。
国立台湾工芸研究発展センターの張仁吉・主任は、「台湾とフィリピンは同じくオーストロネシア文化圏に属している上、独自の文化の主体性をも持っている。今回の工芸とデザインの交流には、文化や分野、素材の枠を超えることと、循環型の天然素材を使用することなどの見どころがある。豊かな成果を収めただけではなく、今後双方のさらなる交流のきっかけをも創出した」とコメントしました。
フィリピンの台湾駐在機関・マニラ経済文化弁事処のマイケル・アルフレッド・イグナシオ商務部長も今回の交流成果を評価し、これらの工芸品が市場に出回り、より多くの人の目に留まるよう期待を示しました。
(編集:曾輿婷/王淑卿)