12月10日は世界人権デーです。国家人権博物館景美記念園区では10日に、白色テロの時代に関する特別展が開幕しました。この特別展は、1960年代から1992年の白色テロの時代に、台湾の政治犯を救援した、左翼団体、国際人権NGOのアムネスティ・インターナショナル(AI)、宗教家、海外の台湾人団体などの国内外の有志と人権団体に初めて焦点を当て、台湾が権威主義から民主主義に変わるまでの軌跡をたどります。
例えば、台湾独立運動の指導者の1人であり、国際法の専門家、彭明敏氏は、1970年に、日本人と在台アメリカ人宣教師の協力を得て、スウェーデンに亡命しました。また、国内外の有志の協力により、政治犯名簿が海外へ流出されました。国際社会が統治者に圧力をかけ、さらに海外メディアがインタビューや資料収集をし、関連書物を出版したおかげで、台湾の情勢が世界で知れ渡るようになりました。
人権運動家のリンダ氏(Linda Gail Arrigo)は、「政治犯について、国民党は最初に、政権の転覆を企み、反乱を起こしたと説明し、それを海外や香港のメディアも受け入れたが、70年代になると、やっとその説が論破された。海外在住の台湾人は積極的に活動し、ラジオ局『台湾の声』は関連報道を放送、アメリカの国会は公聴会を開き、同時に台湾人と在米台湾人は、アメリカの国会議員たちに電話をかけていた。おかげで、大きな力となった」と説明しました。
これらの国内外の有志と団体のうち、後に自らが弾圧の対象となったり、ブラックリストに載せられたりしたこともあります。そのために本名を隠した人もいて、その正体を明かすのに、まだまだ時間が必要です。
特別展の責任者、劉慧真さんは、「この壁に書かれているのは、現時点で整理できた、当時政治犯を救援した人々の名前。どの名前にも物語が隠されている。これは我々が今後、更に努力すべき方向だ」と話しました。
国家人権博物館の陳俊宏・館長によりますと、この展覧会の価値は、台湾が民主化のプロセスの中で、有志と関連団体の協力を受けたことをみんなに知ってもらうことです。将来、台湾が他の国の人権問題において、積極的に協力する役割を担うことを期待しているということです。
陳俊宏・館長は、「みんなにはよく考えてほしい。どうして人権の価値のために動く人たちがいたのか、これは我々を考えさせられる問題だ。現代の社会においても、まだまだ多くの国には、我々が関心を寄せるべき人権問題が存在しており、我々が行動をして、手を差し伸べるべき。この特別展を通して、人権の普遍的な価値についてより多くの方々に知ってもらいたい」と話しました。
国家人権博物館の特別展は、12月10日から来年の5月2日まで開催されています。同展には、白色テロの時代の貴重な資料や物が展示されています。例えば、雑誌『自由中国』と『台湾政論』、美麗島事件で使った3色のリボン、人権運動家、リンダ氏と施明徳氏のウエディングドレス、日本の人権救援者、三宅清子氏が台湾の人権運動家、梅心怡に贈った手書きの絵などがあります。どの展示品にも、物語が秘めているということです。
(編集:曽輿婷/王淑卿)