高雄市議会はこのほど、飼料添加物であるラクトパミンの含有を禁止する食品安全自治条例を可決しました。ラクトパミンのゼロ検出を義務付ける条例が成立するのは、台湾の自治体では初めてです。
ラクトパミンは、肉の赤みを増やして見かけを良くするために飼料に加えるものです。しかし、食べた人の健康への悪影響が懸念されることから、台湾での飼料への添加は禁止されています。しかし、台湾の中央政府は、このラクトパミンが残留したアメリカ産豚肉の輸入を解禁することを決定し、来年1月1日から実施する予定です。これに対して、反対の声が強まっています。
こうした中で、高雄市議会は、最大野党・国民党が提出した食品安全自治条例を可決したものです。この条例の原案には、もともと豚肉を対象とすることが記載されていましたが、審議の過程でこれが削除され、豚肉に限らず、すべての食品にラクトパミンのゼロ検出が義務付けられます。
台湾では、すでにラクトパミンを含有したアメリカ産牛肉について、輸入が解禁されていますが、この条例では牛肉についてもラクトパミンのゼロ検出が義務付けられます。
この条例の採決では、高雄市でも市政を担当する与党・民進党が反対しましたが、国民党を中心とした賛成多数で可決しました。この条例の可決に対して、高雄市議会の民進党議員団は、中央政府の食品安全関連の法令に抵触しており、無効だと指摘しています。
同条例では、高雄市に対して、来年1月1日から現在の10倍の頻度で、高雄市で流通するすべての肉類に対して、検査を行うことが求められています。現在、高雄市の市長は、民進党所属の陳其邁氏が務めています。