「僕はおとなしい従業員。僕は逃げない」
訛りのある標準中国語で、逃げないことを就活時の自己紹介にする東南アジア系男性。このワンシーンが、外国人労働者に対する台湾人の偏見を鋭く描破しています。
この映像は、4日に台湾北部、台北市光点華山映画館で開幕した、「2020年台湾国際人権フィルムフェスティバル」で上映される映画の一作です。心を揺さぶる映像を通して、社会の裏側に隠された差別問題を伝えようとしています。
台湾国際人権フィルムフェスティバルを主催する、国家人権博物館の陳俊宏・館長によりますと、今年の人権フィルムフェスは、「移行期正義」のほかに、新型コロナウイルス感染症の蔓延に合わせて、「医療人権」と「国際移動者の人権問題」を取り上げた映画をも紹介しています。映画の物語を通して、公民権と人権との緊張関係に対する人々の注意を喚起しようとしています。
陳俊宏・館長は「移動者の人権問題に関して言えば、本国籍者でない人々の権利が保障されるべきか、いかに保障するかという問題がある。つまり公民権と人権との緊張関係の議論になる。」
文化部の李永得・部長は、映画は人を引きつけやすいから、人権問題を理解するには非常に良い方法だと肯定しました。
李・部長は「このフィルムフェスティバルを機に、台湾の人権問題について深く考えてもらいたい。人権と文化は同義語のようだ。それに含まれないものはなく、どこにでも存在している。あらゆる物事はすべて人権と文化に関係している。映画を通して、皆様がよりこの議題を理解し、社会に関心を持つようになってほしい」と呼びかけました。
「2020台湾国際人権フィルムフェスティバル」は今年、「移行期正義」、「医療人権」、「国際移動」の3つのテーマに焦点を当てる国内外の映画14作を厳選しています。
4日から6日は台北市の光点華山映画館、24日から27日は高雄市映画館で上映会が行われます。10月1日より11月15日までは、国内計58ヶ所を巡回する予定です。社会の枠組みの元に隠された人権のジレンマをあらわにし、当事者の立場に立って考えるよう観客を誘導し、人権に対する認識を深めることを期待しているということです。
(編集:曽輿婷/王淑卿)