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高雄市長が罷免、蔡総統「政治家に最大の警鐘」

  • 08 June, 2020
  • 早田健文
高雄市長が罷免、蔡総統「政治家に最大の警鐘」
韓国瑜・高雄市長(前左)は、リコールが確定したことを受けて、支持者に深く頭を下げた。台湾で市長がリコールされるのは初めて。(写真:CNA)

蔡英文総統は6日、台湾南部の高雄市で行われた韓国瑜・市長に対する解職請求(リコール)の賛否を問う投票で、リコールが成立したことについて、この結果はすべての政治家に対して最大の警鐘を鳴らしたものであり、それは「人民が付与した権力は、当然、回収することができる」ということだと述べました。

蔡総統は、90万人以上の高雄市の有権者が民主の権利を行使し、皆で決定を下したことで、台湾の民主主義は一歩前進したと指摘しました。

また、蔡総統は、「投票はすでに終わった。各方面の人たちは心を落ち着け、これ以上、互いに攻撃し合うことはやめよう。意見が違っていても、平和的に主張しよう。これが、台湾の民主主義の素晴らしいところだ」と強調しました。

最大野党・国民党に所属する韓国瑜・高雄市長に対するリコールの賛否を問う投票は、6日に行われ、賛成票が規定数を上回り、リコールが成立しました。これにより、韓国瑜・市長は解職されることが決定しました。

今回の投票で、有権者数は229万9981人で、リコールの成立には有権者数の25%と定められているため、必要な賛成票は57万4996票です。投票の結果、リコールに賛成の票は93万9090票で、リコール成立に必要な票数を大きく上回りました。また、リコール成立には賛成票が反対票を上回る必要がありますが、賛成票の93万9090票は、投票数の97.4%を占めており、反対票の2万5051票は2.6%だったため、リコールが成立しました。

なお、賛成票が投票数の97.4%と圧倒的な多数を占めたのは、投票前に韓国瑜・市長が支持者に対して、リコールに反対する人は投票に行かないよう呼びかけたことと関係があると見られています。

中央選挙委員会は、12日に委員会議を開いて投票結果を審議する予定で、ここでリコールの成立が確認されれば、韓国瑜・市長は市長の職務を解除されます。罷免された公職者は、解職された日から4年以内に、同じ公職者の選挙に出馬することはできません。また、韓国瑜・市長の任期はまだ2年以上残っているため、法律に基づいて3カ月以内に市長の補欠選挙が行われます。それまでの間、行政院が指名した代理市長が、市政を担当します。

韓国瑜氏は、最大野党・国民党所属の政治家で、2018年に行われた高雄市長選挙で、それまで20年にわたって高雄市政を担当してきた与党・民進党の候補を破り、当選を果たしました。その後、今年1月11日に投票が行われた総統選挙に国民党の公認候補として出馬しましたが、民進党の公認候補で現職の蔡英文総統に敗れ、落選しました。

今回、リコール請求を受けた理由の一つとして、総統選挙に立候補し、高雄市の施政に専念しなかったことが挙げられています。また、高雄市長選挙の際の公約を守らなかったこと、不適切な言論を繰り返したことも、リコールの理由として挙げられています。

韓国瑜・市長は、投票の結果、リコールが成立したことについて、「与党・民進党は2回目の政権獲得以来、すべての力を、韓国瑜を罷免させるための『国家チーム』に集中させ、すべての中央政府の力を、各政府機関を超えて集中させ、ほとんど90%のメディアとほぼ100%のネット軍団を買収し、韓国瑜を中傷誹謗してきた」と、指摘しました。

そして、「人民が必要とするのは必死になって働く政府であり、権力をかさに着て人を抑圧し、汚職、腐敗した政府は、人民から打ち捨てられるだろう」と語りまた。

また、韓国瑜・市長が所属する国民党の江啓臣・主席は、投票の結果を尊重するとした上で、「高雄市民が過去1年余りにわたって韓国瑜と国民党に高雄市のために働く機会を与えてくれたことに感謝する。高雄市民による批判と行動を、国民党は受け止めると共に、引き続き高雄市のために尽くしたい」と語りました。また、早急に補欠選挙に出馬する候補者を決定すると表明しました。

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