台湾北部、台北市南港区にある歴史的建物「松山療養所所長宿舎」は、1年半の修復作業を経て、今月18日に、芸術と癒しの複合スペース「静心苑」としてリニュアルオープンしました。
「松山療養所所長宿舎」は1940年に建てられ、敷地面積278坪、和洋折衷の建物です。2006年に台北市により歴史的建物に指定されましたが、権利関係が複雑なため、長年放置されていました。地元の住民の要望に応じて、台北市は台湾元6600万元(およそ日本円236400円)で所有者44人から宿舎を購入し、さらに2016年に台湾元2500万元(およそ日本円8950万円)をかけて宿舎を修復しました。
台北市の蔡炳坤・副市長は「松山療養所は、かつて台湾最初の肺結核の療養施設だから、今後はこういった療養の概念と文化とを合わせて、この歴史的建物を活用したい」と話しました。
宿舎の所在地、新光里の龔睿堉・里長は「長い間放置されていた松山療養所所長宿舎は、おばけ屋敷のようだった。今はようやく修復されて、新たな憩いの場となり、住民はみんな喜んでいる」と話しました。
龔・里長は「まるで自分の子供が生まれたようだ。しかし、これは妊娠10ヶ月ではなく、十年だ。まさに十年間の努力が実り、今の結果があった」と笑いました。
松山療養所所長宿舎が生まれ変わった「静心苑」は今後、芸術と文化、療養と休憩を運営方針として、芸術、音楽、園芸などの授業と講座を開催し、体にやさしい食事やお茶も提供する予定です。
なお、「静心苑」の向こうにある松山療養所の社員寮は、今は修復工事が進められていて、来年にも終了する見通しです。「静心苑」と同じように、地元の住民の新たな芸術と癒しのスペースとなるよう期待されています。
(編集:曽輿婷/王淑卿)