History page of Radio Taiwan International (Rti)
close
Rti台湾国際放送公式アプリをインストール
開く
:::

半導体代理生産で世界最大手の台湾積体電路(tsmc)、アメリカに工場を建設

  • 18 May, 2020
  • 早田健文
半導体代理生産で世界最大手の台湾積体電路(tsmc)、アメリカに工場を建設
台湾の半導体最大手、台湾積体電路(tsmc)がアメリカ・アリゾナ州での工事建設を決定。(写真:CNA)

「ウエハ・ファウンドリ」と呼ばれる半導体の代理生産の分野で世界最大手のtsmc(台湾積体電路)は15日、アメリカ・アリゾナ州に半導体工場を建設すると発表しました。

この工場は、tsmcとしては、アメリカで2番目の工場となるものです、製造プロセスには、5ナノメートルの微細加工技術が採用されます。来年2021年に起工し、2024年の稼働を目指します。月産能力はウエハ2万枚の予定です。投資額は120億米ドルが予定されています。

tsmcでは、この工場建設は、アメリカ政府とアリゾナ州の支持を受けており、ハイテク人材1600人を直接雇用するほか、半導体関連産業で1000人の以上の雇用を創出することになります。

tsmcはこれについて、アメリカの顧客に対してより良いサービスを提供すると共に、世界のより多くの人材を集めることに役立つと、投資の意義を説明しています。

アメリカは、半導体分野で世界での競争力を高める投資政策を積極的に推進しており、こうしたアメリカでの投資環境の整備が、tsmcによるアメリカでの工場建設決定の重要な要因になっていると見られています。

現在、tsmcは、アメリカのワシントン州に半導体工場を開設しており、また、テキサス州のオースティンとカリフォルニア州のサンノゼに設計センターを開設しています。今回、建設が決定したアリゾナ州の工場は、tsmcにとってアメリカで2番目の生産拠点となるものです。

これについて、台湾企業の海外投資を審査する経済部投資審議委員会は、tsmcによる対外投資申請を受け取ったのち、サプライチェーンへの影響と資金の2つの面を重点に、経済部工業局、科技部,中央銀行、金融監督管理委員会などの関連する政府機関と共同で、審査を進めることになると指摘しました。

また、台湾の経済部は、これはビジネス上の決定であり、政府としては実現を楽観視しているとのコメントを発表しました。また、「tsmcは引き続き台湾での投資を拡大しており、現在のところtsmcの全世界での生産能力の90%が台湾にある。研究・開発、生産のいずれも、台湾が中心となっている。台湾は依然として、tsmcの技術と生産の世界配置の重点であり、ルーツを台湾に置くという決意を示している」と指摘しました。

tsmcによるアメリカでの工場建設決定について、アメリカのポンペイオ国務長官は、声明を発表して歓迎を表明し、「この計画は、アメリカの半導体産業の情勢を大きく転換させるものであり、中国大陸が先端の技術と産業をコントロールしようと試みる中で、アメリカの経済的自立性を高め、国家安全と経済繁栄を強化することになるものだ。アメリカと台湾の関係を促進するものだ」などと語りました。

一方、中国大陸の外交部は報道官を通じて、tsmcの名前は挙げず、「一般的に、いかなる企業の生産またはビジネスの布陣にも論評はしない」と前置きした上で、「貿易、投資を含めて中国大陸とアメリカの経済関係の本質は相互利益だ」「アメリカと中国大陸は協力すれば双方にとって利益になる。切り離せば道はない」とのコメントを発表しました。

tsmcのアメリカでの工場建設について、台湾の経済シンクタンクである台湾経済研究院は、「tsmcの工場誘致のため、アメリカ側が好条件を提示すると共に、tsmcに大きな圧力をかけてきたことがうかがわれる。また、これによって、半導体の先端プロセスの分野での台湾の優位性を維持することができる。アメリカでの工場を建設することで、台湾経済に対する貢献度は低下するが、台湾とアメリカとの間の技術や人材など各分野での協力と交流を促進することができる。さらに、tsmcはアメリカに軍事用の半導体を供給しており、tsmcがアメリカに工場を建設することで、台湾のアメリカに対する戦略的価値を高めることにもつながる。このため、アメリカから台湾への投資、技術移転を増やすることも期待できる」と指摘しました。

また、「tsmcは今年の最先端である5ナノメートルに製造プロセスをアメリカに持ち込むことになるものの、工場が本格的な量産体制に入る2024年には、台湾での最先端の製造プロセスは2ナノメートル、さらには1ナノメートルに入っているはずで、設備投資の金額、生産能力の規模を見ると、半導体産業での台湾の地位は維持できる」「アメリカでの工場建設は、潜在的なライバル、例えばアメリカのインテルや韓国のサムスンを牽制する意味がある」と語っています。

関連のメッセージ

本分類最新more