新型コロナウイルス感染で、台湾の多くの産業が影響を受けています。蔡英文・総統は4月1日、新型コロナウイルス感染に関する経済対策の規模を、1兆500億台湾元(日本円およそ3兆7500億円)に拡大すると発表しました。この対策は、直ちに行政院の臨時閣議を通過しており、議会・立法院で新型コロナウイルス感染に対する経済対策特別条例の改正案が可決・成立するのを待って、直ちに実施されることになります
また、新型コロナウイルス感染によって落ち込んでいる消費を促進するため、感染が収束取るのを待って、「クーポン券」が発行される予定です。「クーポン券」による割引額は、1人1カ月の上限が1000台湾元(およそ3600円)となる予定です。現在、発行の詳細について検討が行われています。
==================
「1兆台湾元で台湾を救おう、皆が難関を乗り越えられるように」。こう語るのは、首相に当たる蘇貞昌・行政院長です。
行政院は臨時閣議を開催し、新型コロナウイルス感染を受けて、1兆500億台湾元(日本円およそ3兆7500億円)の経済対策を決定しました。
1兆500億台湾元のうち、特別予算を1500億台湾元追加して、2100億台湾元とし、さらに、緊急救済金1400億台湾元、公営銀行の融資枠7000億台湾元を加えます。
予算配分は、経済部と労働部の比率が最も高く、次いで交通部、衛生福利部です。
政府が産業・経済、雇用の安定、観光業の救済、感染拡大防止に重点を置いていることが分かります。
担当の龔明鑫・行政院政務委員は、「特に雇用安定を重視している。サービス業と製造業で66万人を救済する。運転手と自営業者はおよそ12万人。また、自由業は100万人に達する。合わせて192万人程度の雇用を安定させる」と語ります。
特別予算2100億台湾元のうち、およそ816億台湾元を雇用安定に充てる予定で、特に大きな影響を受けているサービス業、製造業、観光・宿泊業の従事者、観光バスとタクシーの運転手、自営業者、自由業者を対象として、直接、補助を提供します。対象となる人数は192万人で、台湾の就業者人口の16.67%に当たります。
予算の配分は、経済部975億台湾元、労働部310億台湾元、衛生福利部365億台湾元、交通部309億台湾元です。このほか、行政院農業委員会55億台湾元、文化部45億2000万台湾元、教育部20億台湾元、科技部10億台湾元、国家通訊伝播委員会(NCC)4億2000万台湾元、原住民族委員会2億台湾元となっています。
新型コロナウイルス感染の拡大で、アメリカでは4700万人が失業するとの推算が出ており、このため台湾でも雇用安定のため、早めの対策をとることになったものです。
最近、外出する人が少なくなっています。このため、多くの商店などの業者は、いわゆる「クーポン券」に期待しています。
沈栄津・経済部長は、「高齢者に対しては、敬老カードを配る。1人1カ月の上限は1000台湾元(およそ3600円)を予定している」と説明します。
消費をすれば、政府が割引してくれるというものです。ただし、これはもう少し後のことになります。海外から台湾に入って来た人に新型コロナウイルス感染が多く見つかっており、また人と人との間にいわゆる社会的距離を維持することが求められているためです。クーポン券による消費奨励は、感染が収束するのを待つ必要があります。
また、4月末には、高齢者や子供など社会的に弱い立場にある人たちに対して、4500台湾元(およそ1万6000円)の手当が支給される見込みです。新型コロナウイルス感染を乗り越えるため、こうした経済面での対策が進められています。