鍛冶屋の中では、職人さんが熟練した手つきで機械を操作し、真っ赤に焼けた鉄を叩いています。さらに、手作業で叩いて細かい調整を進めます。
店の中には、鋤や鎌など、いろいろな農具が並んでいます。農家の人がやって来て、農具を選んでいます。
「この大きさががちょうどいいよ」
ここは、台湾中部・南投県埔里鎮の南興街、有名な鍛冶屋街です。100年以上前、農業が中心だった時代、ここには30軒以上の鍛冶屋が軒を並べ、埔里鎮で一番賑やかなところでした。
鍛冶屋の主人。「昔は何十軒もあったよ。たくさんの人が買いに来た」
鍛冶屋街として有名になると、他の商売もやって来ました。この台湾式ハーブ茶の店は、地元で人気です。
「暑いときにこれを飲むと、とってもさわやかです」
ハーブ茶の店の主人。「肩に担いで売り歩いていたころから、ちょうど100年だよ」
機械農具の出現で、鍛冶屋は次第に衰退し、今では6、7軒を残すだけとなりました。しかし、このオールドストリートに、グルメが加わって、昔を懐かしむ観光客が、伝統の味を求めてやってきます。
ここで一番有名な、タマゴを挟んだ揚げパン。他にない味です。
お客さん。「外はサクサク、中は柔らか。特にこのタマゴが、とってもおいしい」
ここに来たら、見逃せないのが肉まんじゅう。皮にとてもこしがあって、スープの味がとてもマッチしています。中には、肉いっぱいの餡が詰まっています。どの分部も、驚きの味です。
お客さん。「ここに帰ってきたら、必ず食べたくなるんだ」
この街には、200年の歴史を持つ媽祖廟があります。地元の人たちの信仰を集めています。
鍛冶屋街では、かつてあちこちから聞こえてきた鉄を打つ音が、今は少なくなりました。しかし、100年の歴史を持つその姿と受け継がれてきた伝統にひかれてここを訪れる人は、絶えません。