台湾南部・高雄市の道路で広範囲な爆発が起き、約300人が死傷。高雄市前鎮区の三多路、凱旋路、二聖路、瑞隆路などで7月31日深夜12時前、轟音とともに大きな爆発が相次いだ。爆発では道路が浮き上がり、自動車が吹き飛ぶなどした他、各地で火柱が上がった。爆発が起きた範囲は約3平方キロ、道路の長さは約6キロとされ、一部の人は「戦場さながら」と形容した。
中央災害対応センターが1日夜に発表したところによると、この事故での死亡者は26人。けが人は297人で、消防隊員2人が行方不明となっている。
この事故は当初、ガス漏れが原因と見られたが、経済部は工業用のパイプラインを通る気体、プロペンが爆発した可能性を指摘した。現場はパイプラインが埋設された場所に沿って、道路に長く深い陥没ができている。
馬英九・総統は1日午前のスケジュールを取り消し、台北市に設置された中央災害対応センターで事故後の救助活動の報告を受けると共に、高雄市の陳菊・市長とテレビ会議を開いて最新の状況を把握した。
陳・高雄市長は、爆発後の火災は、一心一路と光華路の交差点で残っているだけだと報告、消防隊員が現場でさらなる爆発が起きないよう警戒しているという。陳・市長はまた、中央政府に対し、人員面での支援と人命探査装置などの設備の提供を求めるとともに、経済部が工業用パイプラインの配置を見直すよう希望した。
馬・総統はこれに対し、経済部に状況を把握させて検討させると約束。そして、爆発や火災は押さえ込んだ形ながら、関連部会は人員と物資を集中して全力で救援活動に当たるよう指示。馬・総統は、「更なる支援が必要なら全力で協力する。中央と地方が団結し、連絡しあうことで被害を最低限に食い止める。また、同様の事故の再発を防ぐ」と強調した。
高雄市は台湾南部最大の都市、人口は277万人。日本の対台湾窓口機関・交流協会高雄事務所によると、高雄市在住の日本人は約1300人、日本企業は約170社が進出、日本人学校も設けられている。
行政院の江宜樺・院長は1日、爆発事故と、先月23日に起きた旅客機墜落事故とをあわせて、これらの犠牲者を追悼するため、今月5日から3日間、全国で半旗を掲げると宣言した。