蔡英文・総統が19大(中国共産党第19回全国代表大会)の閉会を受けて今こそ、新たな両岸関係を考える契機だとしている。蔡・総統は26日午前、「台湾海峡両岸交流解禁30周年回顧と展望シンポジウム」の開会式であいさつを行った。その中で蔡・総統は、「1987年11月、政府は1949年当時の国民政府と共に台湾に渡ってきた兵士たちの中国大陸への親族訪問を解禁した。それがきっかけとなって両岸関係は新たな段階に邁進し、平和の道をたどることになった。」と指摘した。
蔡・総統はまた、「これらの兵士の中国大陸への親族訪問が解禁される前、一部の兵士はホームシックを意味する中国語『想家』が書かれた服を着て当時の政府が実施した禁止令に対して不満を示した。民進党はそのとき、彼らを支持する立場を表明した。」と説明した。蔡・総統は更に、「民進党は中央常務委員会で、両岸の人民の親族訪問に制限を設けるべきではない。両岸の人民の往来と交流を解禁すべきだと主張する決議案を可決した」と説明、「これは中国大陸への親族訪問解禁につながった。このことからも『人民のことを中心に考える』民進党の対中国大陸政策の理念が伺える。」と述べた。
蔡・総統はあいさつの中で、「1992年、台湾と中国大陸の代表は香港で会談を行った。それがきっかけとなって両岸間の制度化された対話が始まった。1990年代に台湾海峡両岸の窓口機関のトップによる会談、つまり、『辜汪会談』が二回行われた。2008年から2016年までの間、両岸間で23項目の協定が締結された。民進党政権はこのような歴史的な事実を尊重するのみならず、両岸が調印済みで、しかも立法化手続きを完了したすべての協定を承認した。」と、両岸関係に対する政府の立場を重ねて説明した。
蔡・総統は、「両岸関係の安定を図るには双方の政権与党は交流、対話し、相互理解を深める必要がある。次第に信頼関係を築いていってはじめて両岸交流がもたらす各種の問題を解決することができる。」との見方を示した。蔡・総統は、「双方は中国大陸への親族訪問解禁が両岸関係にもたらす歴史的な変化、およびその成果を大切にし、これまでの基礎の上で共に向こう30年の両岸関係の発展を考え、計画すべきだ。」と指摘した。蔡・総統は、「中国共産党は第19回全国代表大会閉会後、新たな段階に入り、今こそ変化を求める絶好の時期だとし、次のように述べた。
蔡・総統は、「昨年5月20日に行われた就任演説の中で、台湾と中国大陸の政権与党は、両岸の人民の福祉増進のため、歴史的な重荷を下ろして対話を開始するよう呼びかけた。今こそ、変化を考える最適の時期だ。私はここで再度呼びかけたい。両岸の政治指導者は円満で、(執着を離れ,正しい判断をする)中道という伝統的な政治理念に基づいて両岸関係の突破口を見出し、両岸の人民のために末永い幸福をもたらし、敵対と戦争がもたらす不安を永遠に解消するよう」呼びかけた。
蔡・総統は、「両岸関係にはいくつかの不確定要素があるものの、両岸間の平和、安定、発展の維持は双方のコンセンサスだろう。」と述べ、「我々の善意は変わらない、約束も変わらない、対抗と言う古い道には戻らないが、圧力に屈服することもない。」という両岸関係に対処する一貫した原則も重ねて表明した。