与党・民進党の立法委員が憲法改正案を提出、その内容がいわゆる「二国論」に近いものとなっていることについて、頼清徳・行政院長が尊重する立場を示した。民進党の蘇巧慧・立法委員はこのほど憲法の改正案を提出。その内容は、総統と行政院長という二人の首長制から総統制に改めること、また、台湾海峡両岸関係を、「わが国と中華人民共和国」と位置づけることなどが盛り込まれている。
しかし、この「わが国と中華人民共和国」という言い方は、1990年代に当時の李登輝・総統が主張した、「両岸は特殊な国と国との関係」という内容のいわゆる「二国論」の色彩が強い。このため6日、立法院本会議の報告事項の中で、野党・親民党の立法院党団による反対を受け、議事運営委員会に差し戻された。
これに関連して、野党・国民党の許毓仁・立法委員は立法院本会議で頼清徳・行政院長に対し、自らを「務的な台湾独立工作者」と名乗る頼・行政院長が中華民国憲法を認めるのか、そして憲法改正による領土の変更に賛成するのかを質問した。頼・行政院長は、政府が現在用いているのはこの憲法であること、憲法改正は社会のコンセンサスに関わることから最終的には住民投票が必要であることなどを指摘した上で、憲法の改正は時代と共に行われるとの見方を示した。
また、いわゆる「二国論」を憲法に取り入れることに同意するかどうかについては、国家の未来の政策は総統の職権で、自分は立法委員の提案を尊重するがそれに関する態度は表明しないと述べた。