台湾の最高学術研究機関・中央研究院(中研院)は10日、今年のGDP(経済成長率)予測値を発表、3.31%に上方修正した。
中央研究院では、世界の主要経済体の景気回復が明らかになる中、世界全体の状況も好転しており、特に先進国の成長力が徐々に高まっていると指摘、その結果、台湾の年初から現在までの経済データも上々であるとして、今年の経済成長率予測値を、昨年末の予測値2.89%から3.31%に上方修正した。この数値は、台湾のシンクタンクやリサーチ機関の予測の中で最も高い。
中央研究院では、民間の消費意欲が増していることが、昨年末から続く売上額の増加に反映されているとして、民間消費が引き続き、経済成長の主要な原動力の一つになっていると指摘、今年の民間消費は昨年に比べて2.62%成長すると予測した。
一方で、民間投資については、昨年のベースが高く、景気が完全に好転していない中では穏やかな成長しか望めないとして、年間での成長率は4.46%と、前回予測より低く予想した。中央研究院はまた、公共投資は依然低迷していると強調、過去3年連続でマイナス成長となっている公共支出は、今年も引き続きマイナス成長となると予測した。
中央研究院経済研究所の周雨田・研究員は、第1四半期の状況は各界の予想を上回り、下半期も成長力の持続が期待できるとの見方を示し、「今年の下半期の経済状況については、慎重に見守っていけなければならないものの楽観的だ。第1四半期の成長スピードは昨年の予測を上回った。世界の景気は明らかに改善しており、下半期、成長スピードはさらに加速するだろう」と述べた。
中央研究院はまた、失業率について、労働市場の改善により、年間失業率は3.98%と、4%以下に抑えられると予測。また消費者物価指数(CPI)の年間上昇率については、食品価格の上昇、主要生活用品の値上がりにより、1.52%と予測した。
中央研究院では、世界経済は全体的な衰退からは脱したものの、ユーロ圏の低インフレ問題、中国大陸における金融危機発生の可能性、また、新興国の経済成長の持続に対する不透明感などの問題は、すべて台湾の下半期の経済成長に影響するとして、台湾の今年の経済成長率については50%の予測区間を設け、最低で2.12%、最高で4.62%に達すると予測した。