行政院農業委員会漁業署が、沖ノ鳥海域における台湾の漁業者の操業について、日本側と暗黙の了解があるとしている。台湾・日本漁業委員会第6回会議は1日から3日まで、日本の東京都内で開かれている。この会議では、沖ノ鳥(日本名:沖ノ鳥島)の海域における漁業権問題については話し合われないが、台湾ではこの問題が関心を集めている。
沖ノ鳥が島なのか岩礁なのかについて、中華民国政府は、国連大陸棚限界委員会(CLCS)の決定を尊重するとしており、この決定が出るまでは特定の立場をとらないことにしている。このため、今年4月から6月にかけての漁業シーズンに台湾の漁船が沖ノ鳥海域で漁ができるのかどうかが注目されている。
行政院農業委員会の林聡賢・主任委員は2日、立法院経済委員会で、過去の経験から行政院海岸巡防署が漁船を護衛していれば、双方の漁業者の互いに自制して、相手側が受け入れられない範囲に踏み込むことはないと説明した。林・主任委員はこのため、今年は海岸巡防署による護衛を強めてもらい、政府が漁業者の後ろ盾になるとの方針を明らかにした。
林・主任委員は、「沖ノ鳥の件ではまだ、外交ルートを通じて最大の範囲を得られるよう努力しているところだ。ただ、伝統的な漁場に行く漁業者はかならず守る」と強調した。
また、行政院農業委員会漁業署の黄鴻燕・副署長は与党・民進党の立法委員の質問に対し、「昨年、日本側とは合意に至らなかったが、ワーキングチームには暗黙の了解がある。外交部は協議を続けるが暗黙の了解はある」と述べ、台湾の漁業者が沖ノ鳥の海域で漁をすることについて、日本側と一定の共通認識があることを示唆した。
なお、台湾の対日本窓口機関・亜東関係協会の周学佑・副秘書長は2日、台湾・日本海洋業務協力対話の第2回会議が今年台北で開かれるとして、この会議の中で沖ノ鳥問題を議題にすると述べた。会議の開催時期は未定とのことだが、周・副秘書長は、漁のシーズン前の開催を希望する立場を示した。