外交部が、サントメ・プリンシペとの外交関係終結を発表、中華民国は金銭外交をしないと強調した。外交部の李大維・部長は21日午前、外交部で記者会見を行い、アフリカ西部の国交樹立国、サントメ・プリンシペと21日付で外交関係を終結するとして、現地駐在の大使館や現地に派遣されていた技術協力団の撤退、双方が推進してきた全ての協力計画の打ち切りを発表した。
李・外交部長は、「サントメ・プリンシペ政府は、深刻な財政難に陥っている。中華民国はそのニーズを十分満足させることができないため、サントメ・プリンシペ政府は20年近い友好関係を顧みず、台湾海峡両岸を天秤にかけた」と、外交関係終結の経緯を説明、「これは非常に危険な、賭博的な行為だ」と批判した。
李・部長はまた、サントメ・プリンシペ政府のこうした軽率かつ友好的でない決定、行為について深い遺憾の意を表すると共に、強く抗議した。
サントメ・プリンシペ政府が、中華民国政府に対し、台湾元64億元(約日本円235億円)の援助を求めてきたと伝えられている。これについて、李・外交部長は、具体的な金額について明言を避けたが、人口15万人の国家からの要求額としては「天文学的数字」であったことを認め、同国の財政問題は台湾の責任ではないと強調した。
李・外交部長はさらに、「我々は現在、堅実な外交政策を推進しており、金銭外交は行わない。サントメ・プリンシペの国民の生活を改善するための計画はサポートしていきたいが、財政面の補填などは、中華民国台湾の責任ではない。今後もこうしたサポートをしない方針だ」と説明した。
一方、総統府は21日、サントメ・プリンシペとの外交関係終結について、5つの声明を発表した。この5項目の声明とは次の通り。
一、サントメ・プリンシペが中華民国と外交関係を終結したことを非常に遺憾に思う。
二、中華民国は各分野で友好国をサポートすることができ、最大の努力で友好国に協力する用意があるが、金銭外交は行わない。
三、中国大陸がサントメ・プリンシペが財政難に苦しんでいる中、いわゆる「一つの中国」の原則を持ち出したことを非常に遺憾に思う。このようなやり方は台湾の人々の感情を傷つけ、両岸関係の安定を破壊するのみならず、両岸関係の長期的な発展にも無益だ。
四、どの政党が中華民国台湾の政権与党になろうとも、その対中国大陸政策や立場にかかわらず、いずれも外部からの挑戦に直面している。これは国民と与野党が共に直視すべき事実だ。両岸間の課題は政策上の相違点にあるのではなく、国民が一致団結してこうした試練に向き合うことができるかどうかにあるのだ。
五、各種の困難と挑戦について政府は今後も慎重に対応していく。国家の利益と国民の福祉増進のために努力していく。
なお、サントメ・プリンシペ国内にいる台湾の医療団のメンバー7名は全員無事が確認されている。外交部は撤退のサポートを行うという。サントメ・プリンシペとの外交関係終結により、中華民国のアフリカにおける国交樹立国は、ブルキナ・ファソとスワジランドの二カ国となった。