馬英九・総統が、飲酒運転で台湾で死亡事故を起こしたイギリスの犯罪者の引き渡しについて、司法協力の先例をつくったと称賛した。
馬・総統は12日、アフリカの友好国、ブルキナファソのイぺネ・ジブリル・バソレ(Djibril Yipènè Bassolé)外務・域内協力大臣が率いる訪問団と会見した。席上、馬・総統は、台湾で飲酒運転で死亡事故を起こし、懲役4年の判決を受けたにもかからわず、友人のパスポートを使って国外逃亡したイギリス人ビジネスマン、ザイン・タージ・ディーン(Zain Taj Dean)被告が、イギリス当局から引き渡される可能性が出てきたことについて、「昨年この事件を知った際、怒りに震えた。政府は決して諦めず、必ず各種のルートを通じてディーン被告を台湾に引き戻し、司法の裁きを受けさせる」と述べた。
イギリスのスコットランドの裁判所は一審で、ディーン被告が台湾に戻り、台湾の刑務所で服役しなければならないという判決を下した。これに対して、馬・総統は、「それはあくまでも一審の判決であり、まだ上訴できるが、少なくともこれまでの努力によって、我々は、国交のない国と、司法の独立、公平な正義を尊重するという前提の下で、これら犯罪者の逃亡を防いだ。これは、司法の協力において非常に重要な先例となった」と喜んだ。
馬・総統はさらに、「この一件は、民主的な政治、司法の独立、社会の繁栄のために努力して国を建設していれば、必ず多くの国家から尊重され、中華民国と諸外国との関係発展にもプラスになることが証明された」と述べた。
一方、今回のイギリスからの犯罪者引渡しは、ディーン被告を除く、イギリスに滞在している指名手配犯にも適用されるかについて、外交部の高安・スポークスマン(報道官)は12日、これらの案件の所轄機関は法務部であり、外交部は全力で協力すると、外交部の立場を説明すると共に、中華民国台湾がイギリスと調印した「ディーン被告引き渡しに関する覚書」は、ディーン被告の案件だけを対象にすると強調した。
高・スポークスマンは、「今、皆さんに説明しているのは、ディーン被告の件だ。中華民国のイギリスにおける大使館に相当する、駐イギリス台北経済文化代表処は、全力でイギリス側と交渉し、イギリス側も我々とこの件について司法共助を行うことに同意した。そして、昨年10月、両国の司法部門は引き渡しに関する覚書に調印した」と説明した。
高・スポークスマンは、「ディーン被告側が今後、最高裁判所まで上訴を行う可能性もある。現時点の判決は我々側に有利であるものの、指名手配犯の引き渡しに関する法律上のプロセスを完成させるにはまだもう少し時間がかかる。そのため、駐イギリス台北経済文化代表処は、スコットランドの検察と密に連絡をとり、必要な協力を惜しまず、一日も早くディーン被告の台湾への引き渡しが実現できるよう希望する」と述べた。