台湾初のドーム型球場、台北ドームの建設工事をめぐり、監察院が台北市政府に是正を命じた。台北ドームは台北市政府と、遠雄グループがBOT契約を結んで建設が進められていたが、昨年、柯文哲氏が台北市長となって以降、台北市が公共の安全問題を理由に工事の全面的な停止を命じたため、すでに上棟していた台北ドームは鉄骨の状態で1年あまり野ざらしとなっている。この状態について監察院が11日、台北市政府に是正を命じた。
王美玉・監察委員は、是正を求める理由として、台北市が2015年5月14日までに行った75回の検査ではBOT契約の規定に基づいた、設計図と現状との詳しい照らし合わせを行っておらず、検査責任を果たしていないことをあげた。また、台北市は、遠雄グループとBOT契約によるパートナー関係にあることを軽んじ、メディアを利用して契約解除や請負者の変更などの情報を流したことで、双方の信頼関係を完全に損なったと指摘、不適切な行為だと批判した。監察院は、遠雄グループは許可された設計図を勝手に変更するなど公共の安全問題を指摘されても仕方の無い点があり、台北市による工事停止命令は妥当ながら、中断が長引いており、台北市政府は工事停止処分の規模、範囲、期間について考慮すべきだと判断した。
王・監察委員はさらに、台北市政府の「廉政委員会(クリーンな政治委員会)」には法的根拠を備えた調査権がなく、委員会設置自体も違法だとしている。
台北市と遠雄グループは先ごろ、7つの項目に関する安全基準は公正な第三者の判断に委ねることで合意している。監察院は、行政院と内政部など、中央政府の主務機関が法的に許容される範囲で、台北市政府がこの問題を速やかに解決できるよう協力することを求めた。