南シナ海に浮かぶ南沙諸島最大の島、太平島で出る水を飲料水にしてフィリピンなどに贈ることについて、内政部が前向きな態度を示した。常設仲裁裁判所がこのほど、中華民国の領土であり、実効支配をしている太平島は島ではなく岩礁だと判断したことに対し、台湾では反発の声が上がっている。仲裁裁判では、太平島は外部からの物資が必要で、自然な状態では人類の安定したコミュニティと経済活動を維持できないと、「島ではない」とした理由を説明している。
内政部の花敬群・次長は14日、報道陣に対し、太平島には現在井戸が四つあり、淡水としての比率は99.7%以上で、多くはティラピアなど魚の養殖に使っている他、島に常駐する職員らも利用していると説明した。花・次長はこのため、太平島は長年にわたって豊富な水資源が存在し、人間が安心して暮らせる場所だと強調した。
今回の判断を不服とする立法委員の一部では、太平島の井戸水で飲料水を作り、フィリピンに寄贈して太平島が島であることをアピールすることを提案している。これについて花・次長は「面白い提案だ」と話し、行政院海岸巡防署に水の量が足りるかどうかを検討させ、可能ならば国民、さらには南シナ海周辺の国々に提供することに賛成する立場を示した。
海岸巡防署の職員によると、四つの井戸では一日に65トンの水が得られ、5号井戸の水の塩分の割合は1000分の1以下。くみ上げて直接飲むことができるという。また、他の三つの井戸の水も、塩分の割合は1000分の1から1000分の3。年間を通じて井戸が枯れることもないという。