民進党がWHO憲章に則って、WHAへの実務的参加を目指すとしている。
5月20日に政権与党となる民進党はさきごろ、WHO世界保健機関の年次総会、WHAへの出席にあたり、4項目の声明を発表した。民進党は声明の中で、WHOからの招待状に「国連2758号決議を基礎とした『一つの中国』の原則」が書き加えられていたことについて、「一つの中国」の原則は台湾のWHA参与とは無関係であり、これは政治力による干渉だとして抗議した。
これに対し、中国大陸のいわゆる「国務院」台湾事務弁公室の報道官、馬暁光氏は11日、「国連2758号決議とWHAの25の1号決議は『一つの中国』の原則を表しているとして、その権威に疑いはない。2009年から台湾がWHAに参加できたのは『一つの中国』の原則の下での特別扱いだ。国際社会で認められている『一つの中国』原則に反した場合、参加が困難になる」と指摘した。
新内閣で行政院の報道官に就任する童振源氏は11日、こうした指摘に対し、「新政権のWHA出席に対する立場、態度は明確だ。健康は基本的人権で、普遍的な価値でもあり、民族や宗教、政治スタンス、経済あるいは社会環境によって差別されるべきでないというWHO憲章に則った形で出席する。そして、国際社会における台湾の実務的、かつ有意義な参加は、台湾の人々の健康の権益だけでなく、世界衛生及び伝染病予防の体系においても欠かせぬ一環となっている。」と強調しした。
童氏はまた、新政権は、台湾のWHA参加は、台湾及び世界の人々の健康と福祉の向上にプラスになると信じていると述べた。
一方、馬英九・総統は11日、国連2758号決議と台湾は無関係という民進党の主張に対し、それは事実とかけ離れていると指摘した。
馬英九・総統は11日、両岸交流に貢献した人々の表彰式に出席した。馬・総統はあいさつの中で、「中華民国は1971年に国連の代表権を失った後、国交樹立国は60あまりから20あまりにまで減るという外交上最大の座席を味わった。我が国は国連及び関連の専門機関の活動に参加できなくなっただけでなく、いかなる国際公約にも加入できなくなった」と指摘した。
馬・総統はそして、「国連2758号決議と台湾は無関係だ。あるいは『一つの中国』の原則と無関係だと言っている人たちがいるが、あまりにも事実とかけ離れている。こうした話がなければ、台湾は国際社会においてこれほど大きな困難に直面することもないだろう」と述べた。
馬・総統は、「台湾は2009年、『チャイニーズタイペイ』の名義で、38年ぶりにWHAのへのオブザーバー参加を果たした。出席したのは正式会議で、技術会議ではなく、また、連絡先もWHOの事務局で、第三者ではなかった。これは過去成し遂げられなかったことだ。これは両岸関係の改善がもたらした効果であり、台湾は非常に限られた空間で、『ピースメーカー』、『人道援助の提供者』という役割を演じることができるようになった」と強調した。
馬・総統はさらに「92年コンセンサス」の基礎がなければ、現状維持はできない。しかも「92年コンセンサス」は中国大陸から強制されて受け入れたものではなく、李登輝・元総統が決定したのちに提案し、中国大陸も十分に尊重しているものだ」と指摘、「台湾が直面する国際情勢及び両岸情勢は非常に厳しいものだ、どの党が政権を担当するにしても困難に直面する。先人が植えた木、咲かせた花、そして結んだ実を大切にすべきだ」と訴えた。