外交面で中国大陸の圧力が強まっていることは、次期総統の就任演説を狙ったものだとされている。立法院外交委員会は9日、外交部、行政院大陸委員会、国家安全局など9つの政府関係部会と政府機関による報告を受けた。報告内容は、「ガンビアと北京当局の外交関係回復、沖ノ鳥礁(日本名:沖ノ鳥島)付近での漁船の拿捕、ケニアとマレーシアにおける詐欺事件に関する台湾の容疑者の中国大陸への連行、WHO世界保健機関の年次総会への招待状遅延などの重大な外交事件が、わが国の国際関係にもたらす恐れのある苦境とそれへの対応策」。
国家安全局はこの報告の中で、ガンビアと北京当局の外交関係回復は、今月20日に発足する新政権に対する警告の意味合いが濃いとの見方を示した。その警告とは、蔡英文・次期総統が20日に発表する総統就任演説の内容を中共の期待に沿ったものにしようとするものだという。また、ケニアとマレーシアに関する問題も同様で、中共は台湾海峡両岸の暗黙の了解を無視し、新政権に警告する狙いがある。そして、これらは中華民国台湾の国際社会参与を圧迫するもので、中華民国の外交関係強化が試されることになるという。
また、国家安全局によると、WHOの年次総会WHAへの招待状で昨年と最も大きく異なる点は、国連2758号決議ならびにWHA第25.1号決議に基づく「一つの中国」原則が文章に加えられた他、現職の衛生福利部長が指名されていることだという。昨年は、「衛生福利部の組織する代表団を招く」という内容だった。国家安全局は、これらはWHAが一つの中国原則を守り、中国大陸側に迎合して台湾の地位を矮小化する意図があると分析した。
なお、沖ノ鳥礁をめぐる問題について、外交部は、台湾が提案した話し合いでの解決を日本側は拒否していないとして、近日中に協議を始められるとの見通しを示した。