行政院が、台湾の漁船に対する日本側の対応は不適切だとしている。中華民国台湾の漁船、「東聖吉16号」は先ごろ沖ノ鳥礁(日本名:沖ノ鳥島)付近の公海で漁をしていたところ日本側に拿捕された。船長は600万円の担保金を支払って釈放されている。
この件について行政院の孫立群・報道官は28日、閣議の後で、沖ノ鳥礁付近ではこれまでに類似したケースが3度あったが、今回の漁船は沖ノ鳥礁の東南東で拿捕されており、過去の地点と異なると説明した。孫・報道官は、「東日本大震災の時、台湾は日本にどういう態度を示したか考えてほしい。しかし日本は今回、台湾の漁業者に『いじめ』の行為で対応した。これは大変不適切だ。この件について我々政府は断固として尊厳を守る。漁船の保護にいつ出発するかは今日はまだ決まっていない」と話している。
一方、台湾の対日本窓口機関・外交部亜東関係協会の蔡明耀・秘書長は28日、外交部の定例記者会見で、外交部は日本側との交渉に全力であたり、28日午後には沈斯淳・駐日代表(大使)が日本側の対台湾窓口機関・交流協会の今井正理事長と対面すると明らかにした。また、外交部の林永楽・部長は29日午前に、交流協会台北事務所の沼田幹夫代表(大使)を外交部に呼んで強く抗議するということ。
蔡・秘書長は、総統府が沖ノ鳥「島」は島ではなく岩礁だとしたプレスリリースに対し、日本側も抗議しているとした上で、これは国連大陸棚限界委員会が判断するものとの見方を示した。そして、日本側との交渉は直ちに結論が出るわけではないとして、万一に備えて台湾の漁業者がこの海域での操業を見合わせるよう呼びかけた。
蔡・秘書長は、日本との間でのトラブル発生にあたり、政府は漁業者と国家利益の保護に努めるとする一方、両国の友情が影響を受けないよう希望する立場も示した。