5月20日に発足する新政権で、行政院農業委員会主任委員に決まっている曹啓鴻氏はさきごろ、台湾は輸出に依存しているとして、ラクトパミンの使われた米国産豚肉の輸入を今後も拒否し続けることは難しいと述べた。ラクトパミンは赤身を増やす作用があるとされる化学物質。
これまで民進党は一貫して、ラクトパミンの検出は認められないという立場をとり続けていたことから、こうした曹氏の受け答えについて、与党・国民党の立法委員などから非難の声が上がった。また、張善政・行政院長も「立場が変われば言うことも変わる」ことは許されない、と疑問を示した。
張・行政院長は23日、再びこの問題に対して言及、「仮に中華民国台湾が世界で唯一、ラクトパミンの使われた豚肉の輸入を禁止している国家であるならば、検討する必要があるかもしれない。しかし、世界には欧州連合の国など、いくつもの国が輸出を禁じている。民進党政権はこうした切り口から協議していくべきだ。台湾の経済力が小さい、もしくは国力が弱いからといって、輸入を迫るというやり方は受け入れられない。国民の健康は普遍的価値だ」と強調した。
張・行政院長はさらに、民進党はプレッシャーの大きさから、予防線を張ったのではないかと推測した上で、馬英九・総統も総統就任以来、大きなプレッシャーを受け続けてきたが、ラクトパミンの使われた豚肉の輸入を頑として認めなかったとして、「新たな科学的な証拠が明らかになるまでは、台湾の人々の食習慣に基づいた科学的証拠が根拠となる。政府の、アメリカ産豚肉に対する『ラクトパミン検出なし』という立場は揺らぐことはない」と述べた。