馬英九・総統が、オランダのハーグにある常設仲裁裁判所に対して太平島の位置づけについて誤った決定を下さないよう呼びかけた。台湾北部・台北市にある私立東呉大学法学部主催の「南シナ海問題および国際法シンポジウム」は14日に行われ、馬・総統をはじめ、外交部の林永楽・部長、中華民国駐在の諸外国の使節、それに国内外の学者20数人が出席した。馬・総統は30分間にわたって基調講演を行った。
馬・総統は講演の中で、紀元前206年から208年までの前漢時代以降の歴史書、および「カイロ宣言」、「ポツダム宣言」、「日本の降伏文書」を引用して南シナ海に浮かぶ、南沙諸島などの島々は中華民国固有の領土であることを証明した。
馬・総統は、「南シナ海における領有権問題を処理する際、『時際法(Intertemporal law)』の原則に基づくべきだ」と指摘、「つまり、国際紛争が発生した場合、適用される国際法は、主張を提出した時点の法律で、紛争が発生した時点の法律ではない。こうしてこそ実際の状況に当てはまるのだ」と主張した。
南沙諸島の最大の島、太平島について、馬・総統は、「昨年から中華民国の関連省庁の首長、および国内外の学者や専門家、メディア関係者らは相次いで太平島を訪問している。彼らは、太平島は島であり、岩礁ではないことを十分理解しているはずだ。将来、仲裁裁判所が口頭審理を行うならば、中華民国も参与したい」との立場を示した。
馬・総統は、「いかなる方式の弁論も歓迎している。口頭審理があった場合、われわれも参加したい。われわれは仲裁を求める側ではないが、権益が大きな影響を受ける場合、それに対して意見を表明する機会がほしい」と述べた。
馬・総統は、中華民国の国家元首として再度仲裁裁判所に、近く公表する仲裁結果で太平島の法的地位に触れず、太平島を島から岩礁にと、地位の格下げをしないよう促すと共に、国連海洋法条約の第121条の規定に基づいて正しい判断を下すよう呼びかけた。馬・総統は、誤った判断をしたら、中華民国の権益を損なうのみならず、違法な裁判にもなると述べた。このシンポジウムの参加者は15日、太平島を訪問する予定。
フィリピンは中国大陸を相手取って南シナ海における「領有権」について常設仲裁裁判所に仲裁を求めた。フィリピンはその中で、南沙諸島の最大の島、太平洋は島ではなく、岩礁だと主張している。同裁判所は近く判断を下す。