張善政・行政院長が、憲兵の捜査方法は不適切だと指摘した。このほどある民間人がインターネットを通じて、「228事件」に関する内部文書を入手、それを販売しようとしていたところ、憲兵の家宅捜査を受けてその文書を渡していたことが明らかになった。その際、憲兵が捜査令状を持っていなかったことなどが批判されている。228事件とは、1947年2月28日に発生し、その後台湾全域に広がった、当時の政府の民衆に対する流血弾圧事件。
これを受けて、行政院の張善政・院長は7日、緊急記者会見を開いて政府の立場を説明。張・行政院長は、台湾は白色テロの時代を脱してすでに長い時間が経っているにもかかわらず、憲兵が数十年前の文書に対して機密漏えいの調査を行うことの正当性は議論されるべきだとしている。
張・行政院長は、「50年前の文書で、20年から30年前に廃棄されるべきものだという。それが民間に流出した。そうした文書に対して機密漏えいの調査をすることが果たして適切なのか。我々はこれには議論が必要だと考える。このため、調査の決定過程について検討すべきだ」と述べた。張・行政院長によると、国防部はすでにこの調査の決定までのプロセスを調べ始めている。張・行政院長は、このことについて知っている軍の幹部はいったん現職を離れて調査結果を待つべきで、それ以上のクラスの人員の処遇については国防部の決定に委ねると話した。
今回の事件は民間にかかわっており、張・行政院長は、軍内部の秩序維持を担う憲兵が出動することの正当性には疑問があり、捜査令状もなかったことは、当事者から入室の同意を得たとは言え、そのやり方は不適切だと指摘した。
また、馬英九・総統もこの問題を重視している。総統府の陳以信・報道官は7日、「馬英九・総統はこれを大変重視しており、午前中に張・行政院長らに迅速な真相究明と対外的な説明を求めた。中華民国は民主と人権という世界普遍の価値を守る国で、政府が存在する目的は、国民の人権を守り、国民のために自由な生活の環境を整えることだ」と話した。