台湾の医師団体が日本の長期介護制度を視察した。台湾の高齢者人口の割合は2025年にも20%を突破し、超高齢社会に突入する。台湾の長期介護制度は最速で2018年にも導入される見通しとなっており、中華民国次期総統選挙の当選者、最大野党、民進党の蔡英文・主席は、財源として税収でまかなう考えを示している。
台湾において、長期介護の問題は喫緊の課題となっている中、台湾の医師団体、中華民国医師公会全国連合会の訪問団が2月末、整った長期介護制度をもつことで知られる日本を視察した。
医師公会全国連合会の蘇清泉・理事長は、「日本の介護制度の財源は税収と保険がそれぞれ半分をしめているが、2013年、給付額が9兆4000億円だったのに対して、収入は8兆7000億円と、7000億円のマイナスとなった。税収も不足しており、消費税の増税などでこれに対応した」と説明した。蘇・理事長は、「日本の介護保険においても、経費不足の問題は深刻だ。台湾は財源が限られた中で、すぐに長期介護を行わなくてはならず、将来、この制度をいかに長期的に維持させていくかについて、真剣に検討しなければならない」と強調した。蘇・理事長はそして、当初は非常にシンプルなサービスとし、それで不足である場合は、日本の介護保険と同様、保険と税収によって財源を確保していくべきとの考えを示した。
一方、医師公会の王宏育・監事は、台湾の高齢者人口の増加ペースはとても早く、国家の経済成長及び医療負担を同じペースで伸ばしていくことはできないとして、特別な方法がなければ長期介護制度を継続していくことは難しく、破産してしまうと憂慮した。王・監事はそして、最もよい方法は、地域に根ざした長期介護だとして、大規模な全日型介護ではなく、地域の病院、医師らによるデイリーケア型を目指していくべきだと提言した。