馬英九・総統が、歴史の真相を忘れてはならないと述べた。馬英九・総統は28日、「228事件から69年の記念式典」に出席し、「228事件」で犠牲となった人たちを追悼すると共に、名誉回復証書を遺族に手渡した。「228事件」とは1947年2月28日に起き、その後台湾全域に広がった、当時の政府による一般の人たちに対する流血迫害事件。数多くの人が殺され、投獄された。
馬・総統は、政府はこの事件について隠しておらず、これまで過ちを認めるところから、謝罪、賠償、名誉回復、記念碑の建立、そして最後には2月28日を国定休日とすることで、「228事件」の処理を法制化してきたと説明した。馬・総統はそして、総統としてこの事件について毎年謝罪をしており、今年は最後になるが、これからも自分は引き続き社会の愛と調和を促進していくと強調した。
馬・総統は、政権交代があっても政府の態度は一貫しており、これまでに2000件あまりの賠償申請案を処理し、台湾元72億元(日本円約242億円)の補償金を拠出してきたと説明。そして馬・総統は、悲しみを癒す過程では過ちを認め、謝罪することだけでなく、エスニックグループ間の調和、公平で正義ある社会を促すことが必要だと訴え、歴史の真相を忘れず、悲劇を繰り返さないよう願う立場を示した。
被害者の遺族代表、徐光さんは、父親を失った時、自分は一生この問題で騒がないように決めたと述べた。徐さんは、すべての遺族が悲しむことをやめるよう呼びかけ、歴史はすでに犠牲者の証人となっているとして、社会に愛と平和が満ちるよう願った。
なお、日本人が228事件に父親が巻き込まれたとして台湾に賠償を求めていた裁判で、台湾の裁判所は先ごろこの請求を認める判決を出した。この日本人、青山恵昭さんも式典に出席した。敗訴した228基金会では上訴をしないことを決め、賠償金を支払うことにしている。228基金会の陳士魁・董事長は、台湾の元慰安婦に対して日本側が対応しないことに対する不満を表明、青山氏に対し、台湾の不満を日本側に伝えてほしいと要請した。
なお、この日の午後に行われた228事件記念活動に出席した、次期総統の蔡英文・民進党主席は、新政権では「真相と和解委員会」を設置して、権威主義の政治の時代の資料をさらに公開する考えを示した。