国民記憶バンクで「新住民」の声も聴くことが出来る。文化部の管理するウェブサイト、「国民記憶バンク:台湾物語島」は、人生の物語を交流させるプラットフォーム。オフィシャルな歴史とは別に、台湾の異なる世代、異なるエスニックグループの一般の人々に自らの人生の喜びや悲しみを語ってもらい、相互理解に役立てようとするもの。こうした声の中には、海外から台湾にやってきて住みついた「新住民」も少なくない。
台湾にやってきて40年以上の米国人神父、ト魯士さんは、26歳で台湾に伝道のために移り住んだ。当初は言葉や文化の違いから大変後悔したということだが、意思疎通と布教のために中国語、台湾語を学び、今では台湾の人たちの生活に溶け込んでいる。ト魯士さんは、「この機会を与えてくれた神に感謝する。2年に一度米国に戻っているが、こここそが自分の家だ。だから人からたずねられると、自分は半分は台湾人、半分は米国人だと答えるんだ」と話した。
また、インドネシア華僑の譚艶薇さんは15年前にインドネシアで華僑排斥運動が起きたことで、夫と共に台湾に移り住んだ。インドネシアでは小学校の図工の先生だった彼女は、台湾で言葉を習うため小学校、中学へ通い、学歴検定を受けて公務員となった。その後は外国人配偶者センターで教鞭をとり、通訳や文化講師の資格も取得、大学でインドネシア語を教えたこともある。そして今ではネイルアートの事業を興している。譚さんは、異なる言葉や文化を知っていたので他の人たちとそれを分かち合えたと喜び、他の外国人配偶者が勇敢に、自らの道を切り開くようにと期待した。国民記憶バンクにはすでに1000人以上の物語が記録されているという。