タンプライズ(唐奨)教育基金会の陳振川・執行長が3日、台湾国際放送の運営母体である中央放送局の独占インタビューを受けた。
タンプライズは台湾の大手企業グループ、潤泰グループの尹衍樑・総裁が2012年に、「東洋のノーベル賞」を目指し創設された。「永続的な発展」、「バイオ医薬」、「漢学」、「法治」の4部門に分かれており、2014年に初めての受賞者が発表され、国際社会から高い評価を受けている。
唐奨教育基金会の陳・執行長は、ノーベル賞は物理、化学、医学などの基礎科学について表彰しているのに対して、タンプライズは「永続的な発展」、「バイオ医薬」、「漢学」、「法治」の4部門を設けたと説明。2つの賞が相補うことで、21世紀、人類が直面するさらに多くの挑戦に向き合い、世界を変える力を生み出してほしいとしている。
陳・執行長は、さらに多くの人にタンプライズの存在を知ってもらおうと、4つの表彰部門と関連の深い国際的な学術組織と積極的に協力関係を深めると共に、受賞者の世界各地での講演も手配していると説明した。陳・執行長はバイオ化学と医薬領域における世界最大の組織「Experimental Biology (EB)」との10年間の協力協定はその一例だ。こうした取り組みにより、影響力を高めたいとしている。
タンプライズの規定によると、受賞者に与えられた賞金台湾元5000万元(日本円約1億7790万円)のうち、受賞者が自身の研究領域の指定の用途に使える研究補助費が台湾元1000万元含まれているという。
研究補助費の用途について、2014年に行われた第一回の「永続的な発展」部門の受賞者、ノルウエーのグロ・ハーレム・ブルントラント元首相は、ケニアのアフリカゾウの保護に使うことを決めた他、台湾南部台南市の国立成功大学と協力し、公共衛生に尽力する発展途上国の優秀な女性の科学者が台湾で永続的な発展を学べるようなプログラムを行っている。
また、「漢学」部門の受賞者で、台湾の学者、余英時氏は人文科学の優秀な若い学者のための奨学金を提供したほか、「バイオ医薬」部門の受賞者、日本・京都大学の本庶佑教授と、アメリカのジェームス・アリソン博士は賞金を免疫システムの研究費及び青少年の教育のために使っている。
「法治」部門の受賞者で、南アフリカの人権活動家、アルビー・サックス氏は、信託基金会を設立、南アフリカの憲法制定までの歴史の文献、資料を整理して次の世代に伝えていきたいとしている。
陳・執行長は、どの受賞者もみな、タンプライズの研究補助費を利用し、3か年から5か年の計画を進め、新たな取り組みを行っているとして、「これがタンプライズの価値の発揮だといえる。国際社会との交流を深めることで、さらに意義あるものとなり、影響力もさらに大きなものとなっている」と評価した。