林永楽・外交部長が、元慰安婦の権益を守るため台湾での共通認識の必要性を指摘した。日本政府と韓国政府が慰安婦問題で決着したことに台湾では大きな関心が集まっている。馬英九・総統は29日、中華民国政府の立場は一貫しており、日本政府に対し、台湾の元慰安婦たちに謝罪し、賠償し、彼女たちに正義と尊厳を取り戻させるよう要求するというものだと強調した。馬・総統は、今年、日本の安倍首相が戦後70年の談話を発表した際、自分は慰安婦問題で日本がより適切に対処し、元慰安婦たちの権益と尊厳をいっそうケアするよう希望しており、その立場は今も変わっていないと述べた。
外交部の林永楽・部長は29日午前に記者会見を開き、今回の合意は一つのきっかけだとした上で、政府はこれからも日本側と交渉を続けると強調した。林・外交部長は、政府の立場は明確であり、正義を取り戻し、台湾の元慰安婦の権益と尊厳を守ると述べる一方、交渉に入る前に台湾での共通認識が必要であることを指摘した。
林・外交部長は、「日韓の間では賠償なのか補償なのか。韓国が設立する基金会は我々が求めるようなものなのか。我々のワーキングチームが受け入れ可能なものなのか。こうした点でさらに検討したい。婦女救援基金会、元慰安婦の人たち、さらに外交部、内政部などで、我々が日本側に求める事柄について、明確にしなければならない」と話している。
長期にわたって、台湾の元慰安婦を支援している、婦女救援基金会の康淑華・執行長は、求めるのは賠償のみならず、日本政府が反省し、第二次世界大戦の性奴隷制度と女性が暴力を受けた問題に向き合うことだとし、このため少なくとも二つのことが必要だと述べた。康・執行長は、「日本の教科書にこの問題を盛り込み、教育に加えて次の世代に理解させること。もう一つは、韓国のケースは始まりに過ぎず、日本が今後、台湾、中国大陸、フィリピン、インドネシアなどでの問題をいかに解決するかを考えることだ」と話した。
なお、最大野党・民進党の次期総統候補、蔡英文・主席はこの問題について29日、政府の態度を評価する一方、政府は日本側に対し、さらに積極的に要求していくべきだと訴えた。